中国共産党(中共)機関紙が連日、署名入りの長文を掲載し、景気や内需の現状について論じている。一方、分析では、中国景気は弱含みで、消費を自律的に押し上げる力も乏しいものの、当局が短期的に大規模な追加刺激策を打ち出す可能性は低いとの見方が出ている。9月29日に発表された一連の政策についても、市場心理を大きく改善するには力不足との指摘がある。
10月4日、「人民日報」は公式ペンネーム「金軒」の署名による経済論考を掲載した。これで同様の記事は10日連続となった。記事は、内需拡大が課題となっているとし、消費の自律的な回復力の弱さや、所得の伸び悩みが購買力や消費意欲に影響していることを認めた。
中国では近年、内需の低迷が続いている。今年の消費の伸びも、一部は政府の補助金など外的要因に支えられている。公式データによると、消費財の買い替え促進策によって関連商品の販売額は累計1兆5500億元に達し、利用者数は延べ2億800万人を超えた。
記事はまた、投資の減少を食い止めるのは容易ではなく、投資効率の改善も必要だと指摘した。民間投資の活力が低下しているほか、水利、エネルギー、都市インフラなどには、なお整備の余地があるとした。
中国首席エコノミストフォーラム理事で、広発証券のチーフエコノミストを務める郭磊氏も、最新の中国経済データを分析した。
9月の製造業PMI(購買担当者景気指数)は50.1となったが、報告書は、この上昇には一定の季節要因があると指摘した。
報告書によると、懸念材料の一つは、今回の改善が主に供給側によるもので、繁忙期に入って生産が加速した影響が大きい点だ。
需要面では、企業の受注残が減少し、新規受注と新規輸出受注はいずれも前月を下回った。依然として需要不足が中国経済の弱点であることを示している。
報告書は、中国経済について「生産は比較的強いが、需要は依然弱い」という特徴が表れており、これが「9・29」一連の政策を打ち出した背景だと分析した。
中国人民銀行は9月29日、特定分野を対象に0.25ポイントの利下げを実施した。1年物の担保付き補完貸出金利(PSL)を1.75%から1.5%に引き下げた。
また、PSLによる支援対象を、従来のバラック地区再開発や地下共同溝などから、水道網、新型電力網、計算資源ネットワーク、次世代通信網、都市地下配管網、物流網などのインフラ整備へ大幅に拡大した。
一方、バンク・オブ・アメリカ・グローバル・リサーチは、「9・29」一連の政策について、主に投資と不動産市場への的を絞った支援だと分析した。
ただ、その内容は政策の大幅な転換を示すほど強力なものではなく、市場の期待を十分に高めることも難しいとの見方を示した。
今回の政策パッケージについても、2024年末に打ち出した一連の措置ほど幅広い内容ではないと指摘した。
バンク・オブ・アメリカによると、中央財政が新たに導入した全国規模の住宅ローン補助制度は、対象条件が厳しい。床面積120平方メートル以下、価格150万元以下で、初めて購入する住宅向けのローンに対象を限定している。
条件を満たす住宅取引は、年間の住宅取引全体のうち最大でも20~25%程度にとどまり、初年度の財政負担も最大約270億元と推計する。このため、住宅市場を直接支える効果はかなり限定的だという。
同社は、この補助制度は直接的な支援効果よりも、市場心理への影響の方が大きいとみている。対象となる購入者の借入コストを引き下げることで、一定の効果が期待できるという。
バンク・オブ・アメリカは、輸出の伸びが明確に鈍化するか、財政状況が大幅に悪化しない限り、中共当局が短期的にさらに大規模な景気刺激策を打ち出す可能性は低いとの見方を示した。
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