【ニュースレターが届かない場合】無料会員の方でニュースレターが届いていないというケースが一部で発生しております。
届いていない方は、ニュースレター配信の再登録を致しますので、お手数ですがこちらのリンクからご連絡ください。
中国 国家イメージ優先の代償 封じられる真実と、繰り返される犠牲

中国EV小米SU7で「また」衝突・炎上 車のドア開かず運転手が死亡【動画あり】

2025/10/16
更新: 2025/10/16

中国のスマートフォン大手、小米(シャオミ)が手がける電気自動車(EV)「SU7」が10月13日未明、四川省成都市で高速走行中に前方の車に衝突し、対向車線に転倒・炎上した。

現場では通行人が車窓を拳で叩き割り、消火器で消火を試みたが、ドアも窓もロックされたまま開かず、運転手は脱出できずに車内で焼死した。

事故直後、中国のSNS上に投稿された現場映像が相次いで削除され、言論統制が行われたとみられる。しかし、ニュースは海外メディアでも伝えられ、小米の株価は同日、急落した。

 

小米SU7の事故映像(2025年10月13日、四川省成都市。市民撮影)

 

また、メーカー側は事故発生から24時間を経ても声明を出しておらず、火災時にドアが開かない構造上の欠陥が指摘されるなか、国営メディアは「交通事故」とのみ伝え、製品の安全性には触れていない。

小米(シャオミ)の電気自動車では死亡事故が相次いでおり、安全性への疑問が絶えない。

3月には中国・安徽省の高速道路で、女子大学生3人が運転中に衝突事故を起こし、車両が炎上した。ドアが開かず、3人は車内で焼死した。こちらの事故も「ドアが開かない」「救助が間に合わない」点が、今回と共通している。事故後の対応について、遺族は小米からの積極的な連絡がなかったと訴えており、同社の対応をめぐっては「責任を回避している」との指摘も広がっている。

 

2025年3月29日夜、中国の高速道路で中国スマホ大手シャオミ(小米)の電気自動車(EV)「SU7」がコンクリート製の中央分離帯に衝突した後、炎上し、乗車していた女子大生3人が死亡した。画像(左)は事故車両、画像(右)は死亡した女性の1人(スクリーンショット)

 

命よりも「国家イメージ」

中国共産党政府は近年、巨額の補助金を投じて国産電気自動車(EV)産業を「国家戦略」として推進し、市場は急速に拡大した。

しかしその陰では、爆発や火災、ドアのロック故障による焼死事故など、安全面の問題が相次いでいる。「自動運転」をうたう車両の暴走や制御不能の事故も増えている。

それでも当局とメーカーは批判の声を封じ、報道を統制し、場合によっては公安を動員して言論を抑え込んできた。

 



中国産シャオミEV 停車中に勝手に解錠・発進【動画あり】

停めたはずのシャオミEVが、勝手に走り出した。証拠映像があってもメーカーは「利用者の誤操作」と責任を否定。中国のアップルを名乗る企業に、信頼は残るのか。

 

技術の裏付けが乏しいまま、コスト削減を優先した設計が横行しており、欠陥を報じれば「国家の威信を損なう」として削除の対象となる。投稿者が拘束される例もある。

命よりもイメージを優先する体質が続くかぎり、どれほど技術が進歩しても、犠牲は繰り返される。
今回の事故は、その現実を改めて突きつけている。

 



中国製EV「安全神話」崩壊 高速でスマート運転機能の「使用自粛」を促す警告メッセージが急増【動画あり】

女子大生3人を焼死させたシャオミEVの事故は「スマート運転利用中に発生した」とされており、中国の一部高速道路でスマート運転機能の「使用自粛」を促す警告メッセージが頻繁に表示されている。

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!