沖縄県那覇市のホテルで10月3日に女性が死亡し、米軍普天間飛行場所属の海兵隊上等兵(20)が強盗殺人容疑で逮捕された事件を受け、日本政府は米側に厳重に抗議し、捜査への全面的な協力と再発防止の徹底を求めた。沖縄県の古謝玄太知事は、再三の再発防止要求にもかかわらず惨事が繰り返されたとして、米軍の綱紀粛正や隊員教育の実効性を強く批判した。米側は被害者遺族への哀悼の意を示し、捜査への協力を表明している。
茂木敏充外相は10月4日、ジョージ・グラス駐日米大使を外務省に召致し、「極めて残忍で凶悪な事件の発生は極めて遺憾であり、強い憤りを覚える」と抗議した。その上で、捜査への全面的な協力に加え、米軍関係者の綱紀粛正と再発防止の徹底を強く求めた。
防衛省も同日、米軍に直接対応を求めた。小泉進次郎防衛相は午後4時50分ごろ、在日米軍のジョスト司令官を防衛省に呼び出し、事件を極めて深刻に受け止めているとして強く抗議した。緊急記者会見では、遺族への適切な対応、捜査への全面的な協力、徹底した綱紀粛正と再発防止策を申し入れたと明らかにした。
高市早苗首相も、被害者への哀悼の意を表明。遺族へ弔意を示した。残忍かつ凶悪な事件の発生は「極めて遺憾」とし、政府として米側に強く抗議した。また捜査への最大限の協力や綱紀粛正、再発防止の徹底を求めたと説明し、本件への対応に万全を期す考えを示した。
政府が捜査協力と再発防止を求める一方、古謝知事は、これまでの対策が機能していないことへの怒りと不信感をあらわにした。被害者への哀悼の意を示した上で、人命と財産を奪う極めて悪質な事件であり、基地と隣り合わせの生活を余儀なくされている県民に大きな衝撃と不安を与えるものだとして、「断じて許せず、非常に憤りを感じる」と述べた。
さらに、これまでも再発防止を求めてきたにもかかわらず惨事が繰り返されたと指摘し、米軍の綱紀粛正や隊員教育が全く機能していないと強く批判。10月5日に外務省の特命全権大使、沖縄防衛局長、米軍沖縄地域調整官、米国総領事の4者を県庁に呼び出して厳重抗議する方針を示し、早期に上京して日本政府にも強く抗議する予定を明らかにしている。
米国大使館は、米軍関係者が拘束されている事実を認識しているとし、被害者の家族に心からの哀悼の意を表明した。事実解明に向け、日本政府や地方当局と連絡を取り、捜査に協力していると説明した。グラス大使も、外務省および古謝知事と直接協議し、弔意を伝えると同時に、継続する捜査への全面的な協力を約束したことを明らかにした。
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