日中防衛相会談が実現せず 小泉防衛相「残念」

2026/10/30
更新: 2026/10/30

小泉進次郎防衛相は10月29日、フィリピン中部セブで開かれた第13回拡大ASEAN国防相会議(ADMMプラス)への出席後、記者団の取材に対し、中国共産党の国防部長・董軍との会談が実現しなかったことについて「残念に思っている」と述べた。

小泉氏は「去年、まさにこのADMMプラス、マレーシアでお会いをしていたから、今回ももしも出席をされたら直接お会いをして率直な議論をしたいと考えていたから、今回その機会がなかったことは残念に思っている」と語った。

日中防衛相会談は昨年11月1日、マレーシア・クアラルンプールで開かれた前回のADMMプラスの機会に、小泉氏と董軍による初の会談として実現した経緯がある。小泉氏はフィリピン訪問前の27日の記者会見でも、董軍の出席の有無は確認できていないとしながら「もし参加される場合には、さまざまな課題や懸念について率直に議論したい」と意欲を示していた。

中共側は董氏欠席の理由を公式には説明していない。北京では26日から29日の日程で中共の重要会議「五中全会」(第20期中央委員会第5回全体会議)が開かれており、中央委員を務める董軍の不在には日程の重なりが影響したとの見方も出ている。

董軍をめぐっては今年5月、シンガポールで開かれたアジア安全保障会議(シャングリラ会合)も2年連続で欠席するなど、多国間の国防相級会合を見送る動きが続いている。

小泉氏はまた、年内の改定を目指す安全保障関連3文書について問われ、「説明が欲しいのであれば、中国も含め全ての国に説明する」と明言。「厳しい安全保障環境に直面しているからこそ、対話を重ねて信頼を築くことが重要だ」と述べた。

小泉氏は会議の演説で、高市政権の防衛力強化について、中国共産党(中共)側の「新型軍国主義」との批判を念頭に「自国を守り地域に貢献する能力を高めるものであり、戦後の平和国家としての姿勢や法の支配、主権の尊重は変わらない」と強調した

また、中共海軍の艦艇などが鹿児島県沖の大隅海峡を通過したことについて、「地域の厳しい安全保障環境を示す一例」とし、引き続き注視する考えを示した。

エポックタイムズ記者。日本の外交・防衛をはじめ、国内外の時事問題を中心に執筆しています。