空に街や建物が浮かんで見える「蜃気楼(しんきろう)」。中国で再び、まるで雲の向こうに「もう一つの街」が現れたような、不思議な光景が撮影された。
8月24日午前7時半ごろ、瀋陽市を流れる渾河に架かる橋から、厚い雲の上にビル群の輪郭が浮かび上がる光景が目撃された。まるで空に「もう一つの街」があるような幻想的な光景に、人々は足を止めて撮影し、「蜃気楼ではないか」と話題になった。
中国では近年、こうした不思議な光景が各地で撮影されている。7月22日には陝西省咸陽市の上空に、高層ビル群が幾重にも重なり、宙に浮かんでいるような光景が現れ、SNSで大きな話題となった。

瀋陽でも2021年、商業施設の上から2本の光の柱が雲に向かって伸び、途中に横線が並んだことで、巨大な「空へのはしご」のように見える現象が撮影されている。
蜃気楼は古くから中国の書物にも記録されている。北宋時代の書物『夢渓筆談』には、宮殿や城、人や馬車だけでなく、その声まで聞こえたとする蜃気楼の記録が残されている。
現在科学では、蜃気楼は気温差によって光が屈折し、遠くの景色が別の場所に映って見える自然現象と説明されている。しかし、映し出された景色の元となる場所が特定できない例も少なくない。このため、「蜃気楼は別の空間や世界の景色が映し出されたもの」とする説もある。
蜃気楼は古くから世界各地で目撃されてきた現象である。科学で説明されている一方で、多くの謎を残していることもまた事実である。

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