中共関連資金 米大学へ流入か 非営利団体経由で申告制度を迂回

2026/06/05
更新: 2026/06/05

米ラトガース大学に所属する「ネットワーク・コンタージョン研究所」(NCRI)は4日、「北京のダークマネー・パイプライン」と題する研究報告書を発表した。報告書は、中共と関連する資金が米国内の非営利団体を通じてアメリカの大学に流入し、トランプ政権下で強化された外国資金申告制度を迂回していると指摘している。

中共関連資金、非営利団体経由で米大学へ

米ABCニュースによると、報告書は、現在のアメリカで大学に流入する外国資金の規制は、主に「高等教育法」第117条に基づいているとした。同条は、大学に対し、外国からの寄付や提携契約の申告を義務づけている。

しかし近年、中共と関連する資金は、外国資金として大学に直接流入する形ではなく、米国内の501(c)非営利団体を経由して大学に流入するケースが増えているという。

研究者らは、現行のルールでは、これらの非営利団体は米国内の団体とみなされるため、関連する資金源を申告する必要がなく、追跡も難しいと指摘している。

報告書は、資金がいったんこうした非営利団体のネットワークに入ると、外国政権との関連性を把握することが困難になるとした。その理由について、「意図的に隠蔽されているからではなく、現行の申告制度がそもそも関連情報の開示を求めていないためだ」と説明している。

10年で4億ドル超 中共関連ネットワークとの関係

NCRIは、米国税庁の10年分の税務申告記録を分析した。その結果、501(c)非営利団体を通じた非課税扱いの資金のうち、4億ドルを超える資金が、中共と関係がある、または中共と密接に接触してきた高等教育ネットワークと関係していることが分かったという。

報告書はまた、近年、他国からアメリカの研究分野への資金提供は全体的に減少している一方、中共関連の投資は増加し続けていると指摘した。こうした状況は、「ダークマネー・パイプライン」と呼ばれるネットワークが大きな役割を果たしていることを示しているという。

今年初め、米教育省は、アメリカの大学に対する外国からの寄付を追跡するウェブサイトを開設した。公式データによると、中共と関連する大学への寄付は40億ドルを超えている。

研究機関は、これがすべて中共政府機関から直接拠出された資金を意味するわけではないとしつつも、中共と関連する多額の大学資金が、現行の監督制度では十分に把握されない形で流れている実態を示していると述べた。

元DHS当局者、中共の浸透リスクに警鐘

米国土安全保障省(DHS)の元情報部門責任者で、現在はABCニュースのコメンテーターを務めるジョン・コーエン氏はこの問題について、中共は長年にわたり、アメリカの高等教育分野で影響力を拡大しようとしてきたと述べた。これは中共の世界戦略の一環だという。

コーエン氏は、中共が米国内で広範な情報活動を続けており、情報収集や秘密工作を行う能力の構築を進めていると指摘した。

コーエン氏によると、中共側は情報要員を学生の身分でアメリカの大学に送り込んでいるという。さらに、研究プロジェクトへの投資、港湾企業の買収、軍事施設周辺の不動産購入、サイバー攻撃などを通じて、アメリカの重要インフラへの浸透を図っているとしている。

高杉