米国のトッド・ブランチ司法長官代行は5日、メキシコの麻薬犯罪組織「ハリスコ新世代カルテル(CJNG)」の幹部5人を刑事訴追したと発表した。また、米国務省も同日、ハリスコ新世代カルテルの幹部拘束につながる情報提供に対し、総額1億ドルを超える懸賞金を設定すると公表した。
今回の訴追は、トランプ政権が進める麻薬カルテル撲滅作戦の一環である。ハリスコ新世代カルテルはメキシコ国内で強大な勢力を誇る犯罪組織として知られる。今年2月には、同組織の最高幹部で米当局の最重要指名手配犯の一人だったネメシオ・オセゲラ(通称「エルメンチョ」)が、メキシコ軍による急襲作戦で死亡した。
米司法省が公表した起訴状には、オセゲラの元娘婿フリオ・アルベルト・カスティージョ・ロドリゲスと、その名付け子であるウーゴ・ゴンサロ・メンドーサ・ガイタンに対する訴追が含まれている。両被告はいずれも、コカインおよびメタンフェタミンを米国へ密輸した罪で起訴された。
このほか起訴されたのは、リカルド・ルイス・ベラスコ、フリオ・セサル・モンテロ・ピンソン、カルロス・アンドレス・リベラ・バレラの3人である。
5人はいずれも現在、米国当局の身柄拘束下には置かれていない。米国務省は5日、この5人に加え、さらに3人を対象とする高額の懸賞金制度を発表した。
ブランチ司法長官代行は、起訴されたカルテル構成員らが、麻薬密売組織の運営、訓練を受けた殺し屋集団の組織化による殺人および殺人未遂、武器調達、資金洗浄(マネーロンダリング)、さらに致死性の高い麻薬の製造・密輸など、複数の重大犯罪に関与した罪に問われていると説明した。また、このうち3人については、米国の高齢者を標的とした巧妙な詐欺計画に関与した疑いも持たれているという。
司法省の措置に歩調を合わせ、米国務省は同日、ハリスコ新世代カルテルの幹部8人とその共犯者の逮捕および有罪判決につながる情報提供に対し、総額最大1億200万ドル(約162億2000万円)の懸賞金を支払うと発表した。あわせて、CJNGの新たな指導者とされるフアン・カルロス・バレンシア・ゴンサレスに対する懸賞金を、従来の最高500万ドルから最高2500万ドルへ大幅に引き上げた。
さらに国務省は、ハリスコ新世代カルテルと関係を有する65人に対して査証(ビザ)制限措置を発動。対象者は同組織の親族や、個人的または商業上の密接な関係者で、このうち26人については、既に発給されていたビザが取り消された。
国務省は声明で、「トランプ大統領とルビオ国務長官の指導の下、暴力的な麻薬カルテルの構成員およびその犯罪協力者が米国へ入国し、米国民を脅かすことはもはや許されない」と強調した。
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