米軍の精密誘導ミサイル在庫が大幅減か ホワイトハウス「弾薬は十分」

2026/08/06
更新: 2026/08/06

米メディアは最近、イランに対する軍事行動の長期化により、米軍が保有する一部の精密誘導ミサイルの在庫が大幅に減少していると報じた。これに対し、ホワイトハウスは、アメリカは依然として世界のどの国よりも多くの弾薬を保有しており、軍需産業の生産能力も過去に例のない速さで拡大しているため、世界各地での軍事任務に十分対応できると説明した。

ホワイトハウスはロイター通信の取材に対し、トランプ大統領の声明を引用し、アメリカは「世界のどの国よりも多くの弾薬」を保有しており、その量は「実際に必要とする量をはるかに上回っている」と回答した。

トランプ氏によると、アメリカの軍事企業は現在、過去最速のペースで各種弾薬を生産している。工場や生産施設もかつてない規模で拡張しており、国防産業全体の生産能力は向上を続けているという。

米戦争省(国防総省)のパーネル報道官も、米軍は大統領が命じたあらゆる任務を遂行する能力を備えていると述べた。世界各地で軍事作戦を続ける中でも、アメリカと同盟国の安全を守るのに十分な武器・弾薬を確保していると強調した。

ロイターはこれに先立ち、情報筋3人の話として、米軍がイランとの数か月にわたる軍事衝突で、陸軍戦術ミサイルシステム「ATACMS」と次世代精密打撃ミサイル「PrSM」を大量に使用したと報じた。

このうち2人は、使用可能な両ミサイルの在庫がほぼ底をつきつつあると述べた。関係者によると、米軍が長距離精密打撃兵器の使用を増やした背景には、パイロットが危険性の高い爆撃任務に就く必要を減らし、遠距離からミサイルを発射してイラン国内の目標を攻撃する狙いがあるという。

報道はさらに、米軍が衝突開始以降、保有する巡航ミサイル「トマホーク」の全在庫の半数近くを消費した可能性があると伝えた。ただしロイターは、この情報を独自に確認できていないとしている。

ATACMSとPrSMはいずれも米軍の長距離精密打撃兵器で、敵の攻撃が届きにくい遠距離から重要目標を攻撃できる。

PrSMは米軍の次世代長距離ミサイルで、射程と性能の両面でATACMSを上回る。今後はATACMSを段階的に置き換え、米陸軍の主力長距離打撃兵器となる見通しだ。

米政府の説明とは別に、米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)も最近、PrSMは配備の初期段階にあり、使用可能な在庫がもともと限られていると指摘した。米軍はすでに大量のミサイルを発注しており、2027年から順次納入される見通しだという。

CSISの別の分析では、今年2月から7月までに、米軍が防空ミサイルシステム「パトリオット」の迎撃ミサイルを約65%消費したと推計している。

また、弾道ミサイル防衛システム「THAAD」の迎撃ミサイル在庫は、軍事衝突が始まった時点と比べて少なくとも38%減少したとみられている。ただし、これらの数値はシンクタンクによる推計であり、米政府が正式に公表した統計ではない。

国防総省は近年、精密誘導兵器の補充を国防政策の重点課題としている。複数年契約による調達や生産ラインの増設、サプライチェーンの強化を進め、ミサイルの増産を急いでいる。

公表されている計画によると、国防総省は今後数年間で、パトリオットとTHAADの迎撃ミサイルの年間生産能力を大幅に引き上げる方針だ。

防衛大手RTX傘下のレイセオンも、巡航ミサイル「トマホーク」をはじめ、SM-3、SM-6、AMRAAMなど主要ミサイルの生産能力を拡大し、米軍と同盟国で増え続ける需要への対応を進めている。

王君宜
王君宜