RFKジュニア批判派も支持 次期アメリカ疾病対策センター長エリカ・シュワルツ氏を巡る「4つの焦点」

2026/04/20
更新: 2026/04/20

トランプ米大統領は4月16日、アメリカ疾病対策センター(CDC)の新たな局長を指名した。エリカ・シュワルツ博士は今後、上院での指名承認公聴会に臨み、CDCのリーダーとして承認されるかどうかの審議を受けることになる。

シュワルツ氏について知っておくべき事項は以下の通りだ。

豊富な公衆衛生の経験

シュワルツ氏は1998年にブラウン大学で医学博士号を取得した。その後、公衆衛生学の修士号と法学博士号も取得している。

彼女は海軍の医師として勤務した後、沿岸警備隊の最高医療責任者を務めた。トランプ政権の第1期目には、副医務総監(Deputy Surgeon General)に就任している。

シュワルツ氏は新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックへの連邦政府の対応に直接関与し、国家的な備えや公衆衛生の調整業務を監督した。当時の保健当局者であったブレット・ジロワール博士は、「最も困難な時期に彼女と密接に働いたが、彼女の知性、誠実さ、そして公務への献身を高く評価している」と述べている。

2021年2月4日、ニューハンプシャー州ロンドンデリーで、軍の専門家が男性にワクチンを接種している(Joseph Prezioso/AFP via Getty Images)

彼女が取締役を務めるバタフライ・ネットワーク社の略歴によれば、シュワルツ氏は「COVID-19パンデミックへの対応において、国の公衆衛生展開を主導した」とされる。

キャリアの初期において、彼女は予防接種や伝染病に関する政策を策定しており、そこには自然災害や感染症の発生時における対応指針も含まれていた。また、メリーランド州の海軍医療クリニックで予防接種クリニックの責任者を務めたほか、バージニア州の海軍・海兵隊公衆衛生センターで疫学者としても活動した。

RFKジュニアからの支持

トランプ大統領は指名を発表した際、シュワルツ氏を「信じられないほど才能豊かな」人物と称賛し、彼女がCDCにおける「科学のゴールドスタンダード(黄金律)」を復活させる一助になると述べた。

CDCを監督する保健福祉省のロバート・F・ケネディ・ジュニア長官も、この指名を支持している。

ケネディ氏は4月16日、連邦議会議員らに対し、トランプ氏がCDCを率いるために選んだシュワルツ氏を含むメンバーは「共和党と民主党の両方から拍手喝采を浴びている並外れたチームだ」と語った。「この新しいチームはCDCに革命を起こし、軌道を修正し、世界のどの保健機関よりも優れた仕事を遂行できるようになると確信している」。

ロバート・ケネディ・ジュニア保健長官は、2026年4月16日、ワシントンD.C.の連邦議会議事堂で下院歳入委員会に出席し証言を行った(Madalina Kilroy/The Epoch Times)

当初、トランプ氏がCDC局長に指名したデイブ・ウェルドン博士は、上院健康教育労働年金委員会の数名の議員が本会議への採決に反対したため、指名を辞退した。ウェルドン氏はワクチン支持を表明しつつも、一部のワクチンの安全性に懸念を示していた。

その後、政府の要職を歴任した微生物学者のスーザン・モナレス氏が上院の承認を経て局長に就任したが、わずか約1カ月でトランプ氏に解任された。モナレス氏は、ケネディ氏が刷新したワクチンの諮問委員会からの勧告を、無条件で受け入れるよう圧力をかけられたと主張した。これに対しケネディ氏は、単に勧告を検討するよう求めただけだと反論している。

モナレス氏解任後に暫定局長を務めた投資家のジム・オニール氏は、新生児へのB型肝炎ワクチンの推奨取り消しを含む、同委員会のすべての勧告を承認した。しかし、連邦裁判所は3月、委員会の選出方法が不適切であったとの判断を下し、ワクチン接種スケジュールの変更を差し止めている。

ケネディ批判派からの支持

ケネディ氏を批判してきた人々の多くも、シュワルツ氏への支持を表明している。その一人であるデメトレ・ダスカラキス博士は、彼女がパンデミック中に「優れたリーダーシップ」を発揮し、「公衆衛生局の士官部隊において、特にパンデミックへの備えの分野で確かな実績がある」と評価した。

ダスカラキス氏は、モナレス氏の解任に抗議して辞任するまで、CDCの国立予防接種・呼吸器疾患センターの局長を務めていた。彼は、ワクチン推奨の変更など、健康関連の施策を巡ってケネディ氏やトランプ氏を繰り返し批判してきた人物だ。

2020年7月30日、ジェローム・アダムス公衆衛生局長官は、ワシントンにある米国赤十字社本部で、血漿提供に関する円卓会議に参加した( Jim Watson/AFP via Getty Images)

トランプ政権第1期で医務総監を務め、同じくケネディ氏に批判的なジェローム・アダムス博士も、4月16日のXへの投稿で、シュワルツ氏には「CDCを効果的に率いる専門知識、信頼性、そして誠実さがある」と述べた。「政治的な介入なしに科学に従うことが許されれば、彼女は卓越した能力を発揮するだろう。慎重ながらも、この人選には勇気づけられている」と綴っている。

上院健康教育労働年金委員会のビル・キャシディ委員長(共和党、ルイジアナ州選出)も、恒久的なCDCリーダーを指名したトランプ氏に謝意を表し、シュワルツ氏のビジョンについて詳しく知ることを楽しみにしていると述べた。

反対の声も

一方で、指名に反対する声もある。かつてケネディ氏の弁護士を務め、ワクチンの副反応を訴える人々を代理するアーロン・シリ氏は、批判を展開した。

「彼女には、天然痘、炭疽菌、インフルエンザワクチンの米軍への接種義務化など、市民や軍人に対して個人の権利を公然と侵害するような強制接種を命じ、拒否した者を処分してきた長い経歴がある。これは、CDCを率いる者としての基本的な倫理観や道徳心に欠けている証拠だ」と彼は記した。さらに、「今のCDCに必要なのは、業界のチアリーダー(応援団長)ではなく、業界を厳しく監視する規制当局としての役割だ」と付け加えた。

シュワルツ氏は沿岸警備隊の最高医療責任者時代、ワクチン義務化に関する命令に署名している。

また、「健康の自由を求めるアメリカ人の会」の創設者であるメアリー・タリー・ボーデン博士は、現時点では情報が不十分だとして慎重な姿勢を見せている。「シュワルツ氏について最も印象的なのは、彼女について知られていることがあまりにも少ないということだ。彼女はすべての条件を満たしているように見えるが、証拠となる記録をほとんど残していない」と述べている。

メリーランド州に拠点を置く大紀元のシニアリポーター。主に米国と世界のニュースを担当。