米軍将兵 スマートフォンの位置情報で標的にされるリスク 国防総省が警告

2026/05/29
更新: 2026/05/29

米軍は2月28日、イランとの戦闘開始にあわせて最高レベルの部隊防護態勢を発令した。

米中央軍(CENTCOM)が最近、議会に、中東に展開する米軍将兵が、スマートフォンの位置情報データを通じて監視・標的にされるリスクにさらされていると通知した。

「米中央軍は、敵対勢力が商業的位置情報データを悪用して現地の米軍人員を標的にし、または監視しているとの脅威報告を複数受領した」と米中央軍は述べた。ロン・ワイデン上院議員(民主党、オレゴン州)への4月14日付書簡でそう明らかにしており、ロイターが5月28日に最初に報じた。

ワイデン議員への開示は、米国とイランが38日間にわたる大規模直接戦闘を脆弱な停戦によって終結させた直後になされた。2月28日に敵対行為が始まって以来、米軍将兵13人が死亡し、数百人が負傷している。

米中央軍は4月14日付書簡で、脅威監視部門が中東担当地域内のさまざまな部隊防護部門に対し、スマートフォンの位置情報機能に関する警告を通達したと述べた。

同司令部によれば、将兵は引き続き私用スマートフォンの使用が認められているが、不要な位置情報機能を無効にすること、一部の位置情報機能は無効化に複雑な手順を要する場合があること、またデバイスおよびアプリの位置情報・プライバシー設定を定期的に見直すことが求められている。

大紀元は以前、3月初旬にバーレーンでイランのドローン攻撃がホテルの客室を直撃し、米軍将兵2人が負傷した事案を報じた。5月28日に米中央軍 広報担当者に確認したところ、イランがその攻撃にスマートフォンの位置情報を活用したと信じる根拠はないとした。

4月14日付書簡で米中央軍はさらに、2月28日の本格戦闘開始にあわせて、最高レベルの警戒態勢である「部隊防護態勢デルタ(Force Protection Condition Delta)」を発令したことを明らかにした。米軍は戦闘開始の数週間前から同地域への集結が確認されていた。

5月28日の返書では、ワイデン議員ら民主・共和両党の議員計14人が、米軍将兵の位置情報収集という脅威に対し国防総省が十分な対策を講じていないと懸念を示した。

「軍事的緊張地域に展開する米軍将兵のスマートフォンから収集された位置情報を外国の敵対勢力が今なお購入できる状況は、国防総省首脳部が連邦サイバーセキュリティ専門家から勧告を受けた常識的なサイバー防衛策をこの脅威に対して優先実施してこなかった直接的な結果だ」と書簡は指摘した。

議員らが提案した対策の一つは、AndroidおよびApple iOSデバイスに関連付けられた固有の広告IDをユーザーが無効にできるオプトイン式プライバシー設定の導入だ。

「米中央軍は、政府支給スマートフォンでは広告IDが依然として無効化されていないことを認めたが、国防情報システム局(DISA)が現在その機能をテスト中だとした」と議員らは書簡に記した。

「また、スマートフォンの位置情報共有を管理者権限で無効にする機能の展開は2026年5月にようやく開始されたことも明らかにされた」

議員らは、今回のイランとの敵対行為に関連するセキュリティ報告について、国防総省からの詳細な情報提供を引き続き待っているとした。

軍事と外交問題を専門とするエポックタイムズの記者