中共「逆向きネット検閲」 海外から政府サイト遮断

2026/02/16
更新: 2026/02/16

中国共産党(中共)政府は長年、「グレート・ファイアウォール」と呼ばれるインターネット検閲システムを構築し、中国国内のネットユーザーが国外のサイトへアクセスすることを制限してきた。ところが、最新の研究によると、中共は新たに「逆向きのファイアウォール」を設け、海外から中共政府の公式サイトへのアクセスを制限していることが分かった。専門家は、こうした「双方向の鎖国」が中国経済のリスクを高め、国際的孤立を一段と深める可能性があると指摘している。

英誌「ネットワークセキュリティー・ジャーナル」がこのほど発表した研究報告書によると、中共による「逆向きのファイアウォール」はすでに形成されつつあり、中共政府の公式サイトの50%以上が海外からはアクセス不能になっているという。

「逆向きのファイアウォール」とは、IP識別やサーバー設定を利用して海外からのアクセスをブロックする仕組みを指す。これは、中国国内のネットユーザーを封鎖する従来の「グレート・ファイアウォール」と同じ論理に基づくもので、情報統制の「双方向封鎖」という傾向を示している。

軍事情勢を分析する番組「軍事情報局」の司会者・周子定氏は「このような双方向のグレート・ファイアウォールは、主に海外から中国本土に対して行われる政治的・軍事的なオープンソース情報分析を阻止するためのものだ。公開情報を通じて軍の動向や部隊の配置などを把握できる可能性があるほか、政治や経済分野の情報にも及ぶ」と分析した。

報告書はまた、こうした措置がインターネット情報のエコシステムを分断し、企業が規制や法執行などに関する情報を入手することを一層困難にしていると指摘している。

台湾国防安全研究院の謝沛学氏「このような『双方向封鎖』は、短期的には情報の安全を強化するものであり、中共当局にとって有利に見える。しかし同時に、中共にとって経済的な孤島化というリスクを招く可能性もある。外資系企業が中国で活動するには、海外本社とのデータ接続が頻繁に行われる。逆向きファイアウォールの導入は、データ伝送の不安定化や検閲コストの上昇を引き起こし、結果的に外資の撤退を加速させるおそれがある」と説明した。

分析によると、この封鎖は中国の科学研究体系を孤立させ、技術革新の停滞を招くだけでなく、中共の対外的な情報発信も「グレート・ファイアウォール」の内側に閉じ込める結果となり、国際的なイメージや発言力を損なう可能性があるという。

謝沛学氏は「最終的には予測不能なシステム的崩壊を引き起こす可能性もある。つまり、このような双方向封鎖は、中共当局の不安感の高まりを反映している。中共は外部とのつながりやグローバル化を犠牲にしてでも、情報の絶対的掌握を図ろうとしていることを示している」と述べた。

2025年には、国家レベルのグレート・ファイアウォールのほかに、「壁の中の壁」と呼ばれる地域版のネット検閲システムも存在するという報告も出ている。さらに今年1月31日には、中共公安部のサイバーセキュリティ局が「ネット犯罪防止法(意見募集案)」を発表している。この法案では、中国国民を対象とするだけでなく、国外から流入する自由な情報を遮断する方針も強調されている。