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坂口志文氏 制御性T細胞の発見でノーベル生理学・医学賞を受賞 臓器移植後の拒絶反応の抑制にも期待

2025/10/07
更新: 2025/10/08

坂口志文氏が制御性T細胞の発見で2025年のノーベル生理学・医学賞を受賞した。

制御性T細胞の発見は免疫システムのコアメカニズムに迫るもので、人間の自己免疫疾患やアレルギー、さらにはがんといった疾患の新しい治療法の開発に貢献するものだ。

坂口氏は、免疫が正常な体細胞を攻撃する自己免疫疾患の発症を防ぐ制御性T細胞の存在と機能を世界で初めて明らかにした。これにより、過剰な免疫反応を抑制し、免疫のバランスを保つことが可能となった。

また、制御性T細胞は臓器移植後の拒絶反応を抑える可能性も期待されている。臓器移植において免疫反応で移植臓器の生着が損なわれるケースがでるが、制御性T細胞の働きで免疫の過剰な反応を抑制できれば、移植医療の安全性向上に寄与する。

坂口氏は「私たちの発見した制御性T細胞は、自己免疫疾患やアレルギーのみならず、がん治療や臓器移植の免疫抑制といった幅広い医療への応用が期待される」と語っている。

今回の受賞は免疫学の基礎研究から医療応用へとつながる輝かしい成果であり、世界の免疫研究の飛躍的進展を促した。

エポックタイムズの記者。東京を拠点に活動。政治、経済、社会を担当。他メディアが報道しない重要な情報を伝えます