羽田空港に着陸しようとしていた全日本空輸(ANA)機と、国土交通省航空局の飛行検査機が接近し、ANA機の空中衝突防止装置(TCAS)が作動していたことが分かった。ANA機は装置の指示に従って回避操作を行い、双方の乗客・乗員にけがはなかった。テレビ朝日などが報じた。
接近があったのは8月4日午前5時44分ごろである。上海発羽田行きのANA968便がC滑走路への着陸に向けて高度を下げていたところ、D滑走路を離陸した国交省の飛行検査機が旋回しながらANA機の飛行経路を横切った。
ANA機では、航空機同士の衝突の恐れを知らせるTCASの警報が作動した。パイロットは装置の指示に従って上昇し、衝突を避けるための操作を行った後に着陸をやり直した。一方、国交省の検査機では衝突回避の装置は作動しなかった。
ANA機には乗客・乗員197人、検査機には乗員6人が搭乗していたが、いずれもけがはなかった。読売新聞によると、検査機は当時、航路や無線施設の点検のために飛行していた。
産経新聞の取材によると、警報が作動した際、両機は管制官が承認した経路に従って飛行中で、両機の間隔は約1.1キロ、高度差は約75メートルだったとみられる。両機のパイロットは互いの機体を目視(視認)しており、いずれも飛行計画通りの飛行をしていた。国交省は重大インシデントに該当しないと全日空に通知したとしている。
両機のパイロットが互いに視認しており、いずれも衝突の危険性を感じていなかったことを踏まえ、異常接近(ニアミス)に当たらないと判断したとみられる。
読売新聞によると、ANA機のTCASが実際に作動して回避操作を行ったことから、国交省はなぜ機体が全日空機の飛行経路を横切ったのか、当時の距離や高度などの詳しい経緯を調べている。
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