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米露会談 双方が4点の合意に達し ウクライナ戦争解決に向けて前進

2025/02/19
更新: 2025/02/21

2月18日、アメリカとロシアの代表団はサウジアラビアで重要な会談を行った。アメリカ国務省は会談後、この会談が「重要な一歩を踏み出した」とし、双方が4点の合意に達したと発表した。

ロシア側の交渉担当者は、アメリカ側とのウクライナ問題に関する議論は建設的であったと述べた。しかし、会議ではトランプ米大統領とプーチン露大統領の会談日程は決まらなかった。

会談に参加したアメリカ側の代表団は、主にマルコ・ルビオ国務長官、マイク・ウォルツ国家安全保障顧問、スティーブ・ウィトコフ中東特使で構成されていた。ロシア側の代表団は、セルゲイ・ラブロフ外相、ユーリー・ウシャコフ大統領外交政策顧問、キリル・ドミトリエフ・ロシア主権財産基金責任者が主なメンバーである。

アメリカ側は、重要な一歩を踏み出したとしている

アメリカ国務省のタミー・ブルース報道官は、会談の総括として、アメリカは殺戮の停止を望み、世界中の力を結集して各国を団結させようとしていると述べた。

彼女は、トランプ大統領がウクライナとロシアの両国にこの点を認めさせることができる唯一の指導者であると強調した。

ブルース氏はさらに、米露会談中に両国の当局者は以下の合意に達したと付け加えた。

1.米露の二国間関係に影響を与える要因を解決するための協議メカニズムを確立し、両国の外交使節団の正常な運営に必要な措置を講じることを目指す。

2.各自は高官チームを任命し、ロシア・ウクライナ紛争を持続可能で受け入れ可能な方法で早期に終結させることに取り組む。

3.今後の「共通の地政学的利益」に関する協力と、ロシア・ウクライナ紛争の成功裏の終結がもたらす歴史的な経済・投資機会への道筋をつけることを目指す。

4.本日の会議参加者は連絡を維持し、このプロセスが適時かつ効果的に進むことを約束する。

トランプ大統領とプーチン大統領の先週の電話会談、18日のサウジアラビアでの米露会談について、ブルース氏は「1回の電話と、1回の会談だけでは永続的な平和を築くには不十分です。行動を起こさなければなりません。今日、私たちは重要な一歩を踏み出しました」と述べた。

ラブロフ露外相は会談後、米露が外交使節団に対する障害を取り除くことで合意し、特使を早急に任命することに同意したと述べた。ラブロフ外相はまた、双方が経済協力の障壁を取り除くことにも関心を示したと付け加えた。

トランプ大統領とプーチン大統領の会談日程はまだ決まっていない

BBCの報道によると、アメリカ国務省は記者団に、リヤドでの米露代表団の会談は昼食を含めて4時間以上続いたと伝えた。

プーチン大統領の外交政策顧問ウシャコフ氏は、ロシア国営テレビチャンネル1に対し、両首脳の会談日程はまだ決まっていないと述べた。

ウシャコフ氏は、来週の会談の「可能性は低い」とも語り「両国の代表団が緊密に協力する必要がある。我々はそれに備えているが、現時点では具体的な日程を決めるのは難しい」と述べた。

ロシアの交渉団メンバーであるドミトリエフ氏はCNNに対し、18日の会談は「建設的」だったと述べた。

ドミトリエフ氏はロイターに、現時点で妥協案について語るのは時期尚早だが、双方が互いの話に耳を傾け、尊重し、平等に扱い始めたと述べた。

このロシアの交渉担当者は、アメリカとロシアの当局者が将来の経済協力、特に世界のエネルギー価格について別途議論したと述べた。

トランプ大統領はヨーロッパでの無期限の戦争を受け入れない

アメリカの国家安全保障顧問で交渉代表のウォルツ氏は、トランプ大統領がウクライナの和平協定について迅速に交渉を開始し、領土と安全保障の問題についても交渉する意向を示したと述べた。

ウォルツ氏はリヤドでロシアの当局者と会談した後、トランプ大統領はヨーロッパでの無期限の戦争を受け入れないと強調した。また、アメリカ側がウクライナ問題について同盟国と協議しており、誰も排除されていないことを伝えた。さらに、アメリカはヨーロッパがウクライナの安全保障に、より強力な貢献で議論しているのを喜んで見ていると強調した。

長く困難な道のりの第一歩

ルビオ米国務長官は、ロシア・ウクライナ紛争に関与するすべての人々が解決策を受け入れる必要があると述べた。

リヤドでのロシア当局者との会談は、長く困難な道のりの第一歩であり、ロシア・ウクライナ戦争は公正かつ持続的に終結することが目標である。

ルビオ氏は、EUがウクライナ和平交渉から排除されている懸念を和らげ、EUは関与する必要があり、誰も排除されていないと強調した。

ロシアの交渉メンバー、ドミトリエフ氏はCNNに対し、長年の敵対関係の後、ロシアとアメリカの交渉は「大きな成果」と述べた。

会談後、ドミトリエフ氏は米露関係の改善が「非常に低いベースから始まった」とし、18日の会談は「相互尊重」に基づき、双方が「お互いの立場を理解する」ことを目指していたと語った。

ドミトリエフ氏は「これはすでに大きな成果だ」と述べ、「前途は困難」だが、両国は「前向きで専門的な方法で対話を始めた」と付け加えた。

ゼレンスキー ウクライナの参加なしに戦争を終結させることはできない

ウクライナのゼレンスキー大統領は18日にトルコを訪れ、アンカラでの記者会見で、サウジアラビアでの米露会談にウクライナが招待されなかったことに驚きを示した。彼は戦争の終結を望んでいるが、「公正な方法で戦争を終結させたい。誰も我々の背後で何かを決めることはできない」と強調した。

彼はさらに、「ウクライナ(の参加)なしに、いかなる条件下でもウクライナ戦争を終結させる方法を決定することはできない」と述べた。

ウクライナの懸念に対し、ルビオ米国務長官は2月16日のCBS「フェイス・ザ・ネーション」インタビューで、交渉プロセスはまだ始まっていないと明言した。交渉が始まれば、ウクライナは「必ず参加する」だろう。なぜなら、彼らは侵略された側だからだ。ヨーロッパ諸国も参加するだろう。なぜなら、彼らはプーチンとロシアに制裁を課しているからだ。ルビオ国務長官は「我々はまだその段階に達していないだけだ」と述べている。

張婷