アメリカのスティーブ・ウィットコフ中東特使は、ロシアのプーチン大統領が昨年、トランプ大統領の銃撃事件を受けて教会を訪れ、神父とともに祈りを捧げていたことを明らかにした。
ウィットコフ氏は3月22日、元FOXニュース司会者タッカー・カールソン氏のポッドキャスト番組に出演し、この事実を証言した。
ウィットコフ氏によると、この話は、前週モスクワで行われたプーチン大統領との会談の中で本人から直接聞いたものだという。
「トランプ大統領が撃たれたとき、プーチン氏は教会へ行き、神父とともに彼のために祈った」とウィットコフ氏は語り、「それは、政治的な思惑ではなく、『友人のために祈った』ということだった」と強調した。
ウィットコフ氏によれば、この話をトランプ氏に伝えた際、彼は明らかに心を動かされた様子だったという。
トランプ氏は2024年7月、ペンシルベニア州バトラー市で行われた選挙集会の最中に銃撃を受け、世界に衝撃が広がった。容疑者は当時20歳の男で、事件は未遂に終わったものの、大きな波紋を呼んだ。
ウィットコフ氏はこのインタビューの中で、プーチン大統領に対して高く評価を示し、対話では「誠意が感じられた」と語った。
「私はプーチン氏を『悪人』だとは思っていない」と強調し、ロシアとウクライナの戦争は、単純に善悪で語れるものではなく、歴史的・地政学的な背景が複雑に絡んでいると述べた。
中東問題を担当するアメリカ特使として、ウィットコフ氏は最近ロシアを2度訪問。ロシアとウクライナの戦争終結に向けた仲介にも関わっている。今回のプーチン氏との会談については、「建設的な内容で、具体的な解決策に焦点が当たっていた」と語り、和平に向けた前向きな動きがあったことを示唆した。
ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官も、3月13日にプーチン氏がウィットコフ氏と会談したことを認めており、トランプ氏に向けたさらなるメッセージも託されたと明らかにしている。
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