ウクライナのゼレンスキー大統領は、水曜日のドナルド・トランプ大統領との電話会談後、ロシアのエネルギー部門への攻撃を、一時停止することに同意した。
マルコ・ルビオ国務長官とマイク・ウォルツ国家安全保障担当大統領補佐官は、トランプ大統領とゼレンスキー大統領の電話会談について声明を発表し、両首脳は「エネルギー問題に関する部分的な停戦で合意した」と述べた。
ゼレンスキー氏は、ソーシャルメディアプラットフォームXへの投稿でこの展開を確認し、「私はこの措置を支持し、ウクライナは、それを実行する用意があることを確認した」と述べた。
トランプ大統領とゼレンスキー氏の電話会談は、約1時間続いた。会談はトランプ大統領が、ロシアのプーチン大統領にエネルギーインフラへの攻撃停止を提案した翌日に行われた。
ロシアは、火曜日の電話会談後、プーチン大統領がウクライナのエネルギー施設への新たな攻撃を、中止するよう直ちに命令したと発表した。
「議論の多くは、ロシアとウクライナの要求とニーズを一致させるために、昨日プーチン大統領と行った電話会談に基づいていた」とトランプ大統領は、水曜日のゼレンスキー大統領との電話会談について語った。
水曜日に行粉われたトランプ大統領との電話会談の数時間前、ゼレンスキー大統領は、ロシア軍がすでに合意に違反していると主張した。
ゼレンスキー大統領は、フィンランドでの記者会見で、トランプ大統領がプーチン大統領との電話会談を終えた数時間後に、ロシア軍がウクライナに向けて約150機の攻撃用ドローンを発射したと述べた。同大統領は、ロシアの攻撃用ドローンは、ウクライナのエネルギー施設、交通システム、病院を標的にしていたと述べた。
ロシア当局は、ウクライナ軍が水曜日にもロシアのクラスノダール地方の石油輸送施設を標的とし、そこの石油タンクに放火したと主張した。
問題があるように見える状況にもかかわらず、トランプ大統領は、自身のTruth Socialプラットフォームへの投稿で、
「我々は順調に進んでいる」
と述べた。
より広範な停戦交渉が進行中
ゼレンスキー大統領は先週、エネルギー施設だけでなく、現在進行中のロシア・ウクライナ戦争のあらゆる側面を対象とする30日間の停戦という米国の提案へ、支持を表明した。
トランプ大統領とプーチン大統領が火曜日に電話会談した後、ホワイトハウスは、次回の交渉では海上での停戦、その後のより包括的な停戦、そして最終的には恒久的な和平について協議すると述べた。
「停戦拡大を議論する専門家チームは、今後数日中にサウジアラビアで会合し、完全停戦に向けて、停戦を黒海まで拡大することについて協議する予定だ」とルビオ氏とウォルツ氏の共同プレス声明には記されている。
プーチン大統領は、より広範な一時停戦に応じる意向を表明したが、合意がどのように監視され、履行されるかについては、疑問を呈した。
火曜日の米ロ首脳の電話会談後、ロシアは、新たな緊張の高まりを防ぎ、和平交渉を前進させるためには、
「ウクライナへの外国の軍事支援と諜報情報の提供を完全に停止する」
必要があると述べた。
ルビオ氏とウォルツ氏が水曜日の電話会談で述べた内容によると、ゼレンスキー氏は、ウクライナへの防空システムの追加支援を要請し、トランプ氏は「特にヨーロッパで何が利用可能かを見つけるために協力することに同意した」という。
トランプ大統領とゼレンスキー大統領はまた、捕虜の交換や、戦争中に行方不明になったりウクライナから連れ去られた子どもたちの捜索と返還に向けた取り組みについても協議した。
ルビオ氏とウォルツ氏は、トランプ氏がウクライナのエネルギー施設に、米国がより関与するという考えも提案したと述べた。
ルビオ氏とウォルツ氏は
「トランプ氏は米国が持つ電力と公共事業の専門知識が、これらの発電所の運営に非常に役立つだろうと述べた」
「これらの発電所を米国が所有することが、そのインフラの保護とウクライナのエネルギーインフラへの支援に最も効果的だろう」
と語った。
しかし、ゼレンスキー氏が発表した会談内容には、トランプ氏が提案した「アメリカによる施設の所有」については触れられていなかった。
アメリカとウクライナの両政府はこれまで、アメリカが、ウクライナの特定産業や天然資源にアクセスする経済協力の枠組みについて、話し合いを続けてきた。トランプ大統領とゼレンスキー大統領は先月、こうした協定をまとめる予定だった。しかし、会談での激しいやりとりの末、協議は決裂した。
水曜日に、記者団に対し、ホワイトハウスのキャロライン・レヴィット報道官は、トランプ政権が以前の提案を踏まえて次の段階に進んでいるとし、
「経済的な鉱物取引の枠組みだけにとどまらず、今は長期的な停戦合意を目指しています」
と述べた。
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