あるネットユーザーが3月1日、在中国米国大使館が中国版SNS微博の公式アカウントに投稿し、中国共産党によるネットユーザーのコメントの遅延公開に対する不満をもらした。
1日には、在中国米国大使館の微博公式アカウントには、「ユーザーが私たちの最近の投稿にコメントする際、コメントの表示に遅延があることに気づかれるかもしれません。私たちは、コメント、討論、批判を重要と考えています」と述べ、自らの微博アカウントにコメントフィルター機能は使用していないことが強調されていた。
微博の元検閲員、劉力朋氏は米国国営放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)に対し、中国共産党の検閲部門はソーシャルメディアのコメントセクションでの世論の方向性を非常に重視しており、「専門の監視員がいる」と語った。
通常、微博には米国大使館のコンテンツを処理する権限はなく、米国大使館のコンテンツが検閲される場合、それは中国共産党政府の明確な指示によるものである可能性がある。
米大使館の表明は、2月29日に米大使館の微博アカウントで投稿された一つの投稿に関連している可能性がある。
その日、大使館は、駐中国米国大使ニコラス・バーンズ氏が2月22日に「ロシアによるウクライナ侵攻2周年についての発言」を投稿した。
バーンズ大使は、中国(中国共産党)が何をしているのかに疑問を呈し、中国(中国共産党)がロシアに政治的および外交的支援を続け、その間、中国国家によってコントロールされたメディアがこの戦争をNATOとEUのせいにしていると指摘し、「私たちは非常に失望しています」と述べた。
その時、多くの中国本土のネットユーザーがその投稿文の下でウクライナを支持するコメントを残そうとしたが、コメントが投稿されず、「遅延投稿」と表示された。
ユーザーは、「いいねをしようとしたら、できないことに気づかされた」「確かにコメントできない」「在中国米国大使館の発言を支持するすべてのコメントが、微博システムによって自動的に遅延表示されているようだ」とコメントしていた。
また、2月2日には、在中国米国大使館の微博アカウントに中国の株式市場の低迷に耐えかねた中国の株式投資家が大挙して救援を求め、中国の株式市場の管理を米国に依頼した。
またこうした中国の投資家からのメッセージはキリンを保護するための投稿にも溢れかえっていた。
実際には、微博アカウントだけでなく、在中国米国大使館の中国版チャット微信アカウントも制限を受けていた。
例えば2023年、微信はジョー・バイデン大統領の一般教書演説の要約翻訳をブロックし、2022年には、米国のアントニー・ブリンケン国務長官の中国政策に関する演説の中国語訳をブロックした。
微信は米国だけでなく、在中国英国大使館の微信アカウントも記事を削除されたことがある。例えば、2020年には、在中国英国大使館の公式微信アカウントが「香港問題に関する訂正声明」を発表したが、すぐに微信から削除された。
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