中国共産党と中国は同じではない 米国移民ビザが厳格化 中共党員は親族移民申請を却下

2024/01/29
更新: 2024/01/29

米国は中国に対する移民ビザ発給を厳格化している。家族といえども、全体主義政党の党員であるかどうかの問題からは免れられないようだ。評論家は、米国は中国共産党(中共)と中国の分別をつけるようになってきたという。

李さんは大学教師で、中共党員になってから長い。 今年1月、広州の米国総領事館に移民ビザの面接に行った際、米国入国審査官から、中共党員の党籍について何度も質問され、最終的にビザを拒否された。

入国審査官は李さんに「中国共産党員ですか?  いつ入党しましたか?  なぜ入党しましたか?  最後に中共の活動に参加したのはいつですか?」と聞きました。 李さんは正直に答え、仕事のために入党し、5年間組織活動には参加していないと答えた。 

最後に入国審査官は、中共の綱領に同感するのかという重大な質問をした。 李さんが答えに迷っていると、ビザは却下された。

李さんの娘の月さん(仮名)が提供した領事館通知書によれば、李さんは、申請者が移民国籍法第212条(a)(3)(D)に基づく全体主義政党のメンバーであるため、ビザ申請が許可されないと知らされた。

入国審査官はまた、李さんに不許可事由免除申請手続きの説明書を渡して、不許可事由免除申請書(フォームI-601)を提出することで免除を受けられるかもしれないと説明した。

これは李さんだけのケースではなかった。というのも李さんが領事館を出るやいなや、3人の移民ビザ申請代行業者が彼を取り囲み、米国の国家安全保障を脅かしていないことを証明する不許可事由免除申請書の書き方などを説明したからだ。

記者がインターネットで実例を調べたところ、免除申請の実例はたくさんあることがわかった。

全世界脱党支援センターの代表・易蓉氏は以前のインタビューで、米国国境から入ってくる中国人でさえ、中共党員であるかどうか、臓器狩りに関与したかどうかなどを尋ねられると語った。 

「中国共産党員であるかどうかは非常に重要な問題になっている。 中国人にとって、中共および中共各組織等からの脱退は精神的に必要なだけでなく、現実的な生活においても、必要となっている。したがって、人々は急いで中共から脱退しなければならない」

移民申請代行専門家である弁護士も、米国の移民政策は厳しく強化されていると考えている。 ほとんど全種類のビザ申請が、ビザ取得までの必要日数の延長、発給基準の上昇、資料提出を要求される比率の上昇に直面している。

米国移民法によると、ビザ却下の一般的な理由には、詐欺や虚偽申告、不法滞在、密入国や不法入国幇助、全体主義政党の党員であることなどが含まれる。

月さんの話によると、以前は、親族移民ビザの場合、軍、公安、科学研究者などの機密性の高い職業だけ、中共党員であるかどうかについて厳しく尋問された。しかし現在は、一般の職業にも拡大されている可能性がある。

米国がビザ発給厳格化、中共がビザ免除拡大

米国移民国籍法(INA)は長年にわたり、中共党員や全体主義政党の党員の移民を制限してきたが、これまではその施行が非常に緩かった。2020年、米国移民局(USCIS)は10月2日、中共党員やその他の全体主義政党の党員、またはその関係者からの移民申請を受理しないことを明らかにした。

米国務省が発表した移民データによると、10年前の2012年には4万303件だった移民ビザが、2022年には2万2108件発給された。 流行病と移民政策の調整により、2020年の移民ビザ発給総数は1万2217件にとどまった。

直系親族(Immediate Relatives)の移民については、2012年にピークを迎え、1万5214人に達した。2012年以前は、ビザの数が比較的多かったが、その後の数年間で徐々に減少していった。2022年には5467人にまで減少し、ピーク時の3分の1になった。

2024会計年度の最初の2か月では、それぞれ508人と545人だけが直系親族の移民ビザを取得した。

非移民ビザの取得も難しくなっている。 米国務省が発表した2022年のビザデータでは、北京大使館、上海総領事館、広州総領事館、瀋陽総領事館が承認した非移民ビザの総数は12万件強だった。パンデミック前の2019年に承認された非移民ビザの総数は121万件だった。2022年のビザ発給件数は2019年の10%に過ぎず、多数のビザが却下された。

これとは対照的に、中共は一方的なビザ免除国の範囲を拡大している。昨年11月には、スイス、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、スペイン、マレーシアなど7か国に対して一方的なビザ免除措置を発表した。

インタビューで、独立寄稿者である諸葛明陽氏は、米国の取り組みは確かに反中共の立場に基づいていると述べた。

 トランプ前政権から現在に至るまで、米国の政治家たちは中共と中国との区別をますます明確にし、中共党員の米国への移民を制限する措置を取り始めた。 数年前、米国大使館は米国ビザを申請する中国人に対し、「女性の中絶に参加・関与したことがあるか」「臓器移植に参加したことがあるか」といった質問をしていた。

王若曦
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