米英豪「AUKUS」本格始動…原潜配備は「可能な限り早期に」

2021/12/21
更新: 2021/12/21

米英豪による安全保障枠組み「オーカスAUKUS)」が本格始動する。3か国はオーストラリアに提供する原子力潜水艦の配備について2023年前半までに道筋をつけ、原潜は「可能な限り早い時期に実用化する」との合意を再確認した。各政府が17日付の声明で発表した。

インド太平洋地域において軍事的存在感を拡大させる中国共産党政権への懸念を共有する3カ国は9月、対中抑止と協力体制としてオーカスの設立を発表した。オーストラリアにとって初めて原艦を製造技術を手に入れる情報協定が結ばれる。

3カ国はまた、原潜に関する機密情報を保護するために「海軍原子力推進情報交換協定」を締結した。17日付の声明によれば、今後は18か月間の政府間協議を行い、同原潜協定発効に向けた道筋などを確認する。

声明によると、今月中に米国防総省で2回の会合が開かれた。9日にはサイバー能力、人工知能、量子技術、海中能力の先進技術4分野を推進する作業部会の設置で合意。14日にはオーストラリアに提供する原潜配備について話し合われた。原潜に関する協議では製造や訓練についても計画に盛り込み早期実現を目指すという。

3国は国際原子力機関(IAEA)との緊密な協議を含め核不拡散条約で定めた基準を順守することで確認した。また今後も、原潜能力を含む高度な防衛・技術能力をオーストラリアに提供することで協力していく構えだ。

日本の安全保障、外交、中国の浸透工作について執筆しています。共著書に『中国臓器移植の真実』(集広舎)。
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