イラン戦争で使用された兵器補充に米軍は3年要す 新たな分析

2026/05/28
更新: 2026/05/28

戦略国際問題研究所(CSIS)が5月27日に発表した分析によると、イラン戦争とウクライナへの継続的な支援によって米国の兵器在庫が枯渇しており、その補充には3年以上の期間を要する可能性がある。

CSISの報告書は、在庫の減少により、近い将来に中国との紛争が発生した場合に米国が自国を防衛できるかどうかの懸念が生じていると指摘した。

紛争で最も多く使用され、現在補充が必要とされている兵器には、長距離精密攻撃に使われる巡航ミサイル「トマホーク」や、ミサイルやドローンを迎撃する「パトリオット」および「THAAD(高高度迎撃ミサイルシステム)」が含まれる。

米国防総省のショーン・パーネル首席報道官は、同報告書が提起した懸念を否定し、発生し得るいかなる紛争に対しても必要なものは備わっていると述べた。

パーネル氏は『大紀元(エポックタイムズ)』への電子メールで、「米軍は世界最強であり、大統領が選択した時間と場所で任務を遂行するために必要なものをすべて備えている。我々は、米国民と我々の利益を守るための豊富な能力(兵器)を米軍が確実に保有できるようにしつつ、各統合軍にわたって複数の作戦を成功させてきた」と語った。

トランプ米大統領もまた、さらなる弾薬の購入や「エピック・フューリー作戦(Operation Epic Fury)」で使用された兵器の補充に充てるため、1.5兆ドル規模の2027会計年度国防予算において国防支出を増額した。この資金調達により、在庫は戦前の水準以上に拡大する見込みである。

CSISによると、トランプ政権は弾薬の生産能力を拡大するために防衛産業との枠組み合意にも署名しており、これにより将来の納入が加速する可能性がある。

CSISのシニアアドバイザーであるマーク・カンシアン氏とリサーチアソシエイトのクリス・パーク氏は分析の中で、「米国はイラン戦争におけるあらゆる想定可能なシナリオに対応できる十分な弾薬を保有しているが、在庫の枯渇は、西太平洋での潜在的な紛争に対する脆弱性の隙を生み出している。したがって、それらの在庫を再構築するのに必要な時間が大きな懸念事項となっている」と記した。

ピート・ヘグセス戦争長官は5月1日の議会証言で、在庫を補充するには兵器システムに応じて「数ヶ月から数年」かかると述べていた。

CSISによる分析は、ヘグセス氏のこの評価を裏付ける形となった。

報告書によると、米国は1千発以上の巡航ミサイル「トマホーク」を2030年後半または2031年前半までに補充できるという。THAADシステムは2029年後半までに補充可能である。

また、約1,400発が使用されたパトリオット迎撃ミサイルは、2029年中頃までに補充できる可能性がある。

CSISによると、ロシアに対するウクライナの自衛を支援するための兵器や弾薬の提供も、在庫枯渇に拍車をかけている。

同盟国(特に欧州のNATO加盟国)は、米国製の兵器システムや弾薬をウクライナに供給することを約束し続けている。

カンシアン氏とパーク氏は、「自国の在庫を補充することに加え、米国は同盟国やパートナー国からの注文も満たさなければならない。新規生産分の割り当てに関する決定は、すでに二国間の摩擦を生んでおり、需要が供給を上回るため、この摩擦は今後数年間続くだろう」と記した。

ウクライナへの軍事支援は、パートナー国が米国製兵器を購入できるようにするNATOのプログラム「ウクライナ優先要件リスト(Prioritized Ukraine Requirements List)」イニシアチブを通じて発注されている。

トランプ氏は3月、米国がウクライナへの支援を中東へ転用することを検討した事実を認める姿勢を示していた。

CSISの分析は、米国には兵器や弾薬の補充に必要な資金を調達する能力はあるものの、生産を本格化させて在庫を以前の水準まで戻すには数年かかる可能性があると結論付けた。

カンシアン氏とパーク氏は、「(米国防総省は)この空白期間に対処するための計画を立てる必要がある。しかし、西太平洋の状況は完全に暗いわけではない。中国は、長らく実戦から遠ざかっていること、また最後の実戦である1979年のベトナムとの戦争でのパフォーマンスが悪かったことを深く自覚している」と言及した。

報告書は、「この経験の差が、弾薬在庫が回復するまでの間、抑止力を維持する役割を果たすかもしれない」と締めくくった。

政治、環境、州全体の問題をカバーする受賞歴のあるジャーナリストです。彼女はオレゴン州、ネバダ州、ニューメキシコ州の新聞で記者および編集者を務めてきました。