中国の大気汚染、毎年8兆円超の経済損失

2012/02/17
更新: 2012/02/17

【大紀元日本2月17日】中国の大気汚染による疾病が原因でもたらした経済損失は毎年、1千億ドル(約8兆円)以上に上っている。米マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究で明らかになった。

16日付のボイス・オブ・アメリカの報道によれば、MITのこの研究は、オゾンと微粒子による大気汚染が健康に及ぼす影響を分析することで、大気汚染が中国経済にもたらした損失を算定したという。

研究では、大気汚染を原因とする病気休暇や治療、死亡などによる経済損失を数量化した。その結果、2005年の時点で損失金額が1120億ドル(8兆8千億円)に達したことが分かった。一方、同じ手法で調べた1975年の同損失額は220億ドルだったという。

タフツ大学(米マサチューセッツ州)でエネルギーと環境政策を研究するケリー・ギャラガー教授は、この研究で明らかになったのは、大気汚染が中国にもたらした経済損失は以前の予測よりも深刻であることだ、と述べている。

ボイス・オブ・アメリカによると、中国の大気中の浮遊微粒子濃度は世界保健機関(WHO)が80年代に定めたガイドラインより、少なくとも10倍~16倍高い。2007年では大気汚染が原因で65.6万人が死亡したとWHOは推測している。 

 (翻訳編集・張凛音)