現代中国経済に見られる「四つの怪奇現象」

2006/07/21
更新: 2006/07/21

【大紀元日本7月21日】「中国経済ネット」によると、現代の中国経済には、経済学理論に反する「四つの怪奇現象」が見られるという。とりわけ、経済成長と高失業率が並存、長期的な経済成長に反し株式市場は低調、デフレなのに不動産バブル、経済は過熱しているのに超低金利などの現象を指摘している。

経済ネットが指摘する怪奇現象の一つ目は、中国経済において高成長と高失業率が共に存在する現象。2000年以来、中国経済の発展が進めば進むほど、大学生たちの就職は難しくなっている。1990年代から、中国はほぼ10%の経済成長率を維持してきたが、それに対し、就職の増加率は1・1%にすぎないという。

二つ目に、高度経済成長にもかかわらず、中国の株式市場は弱気だという異常現象がある。 有力新興国と呼ばれる「BRICS」の国々と比べ、中国株式市場には投資家の熱狂ぶりが乏しい。去年、ロシア株式市場の株価の上昇幅は100%以上に達し、ブラジルとインドの株価の上昇幅も50%を超えている。

三つ目は高成長とデフレが共存している現象だ。高度経済成長により、人々の収入が上昇し、通常はインフレが現れるが、中国は二年前にデフレが現れたという。

四つ目は、景気過熱と低金利政策が共に存在するという現象だ。中国の今現在の実質政策金利はほぼ0%となっている。超低金利政策は、通常は経済景気が低迷している時に用いられる。しかし、中国では明らかに経済が過熱しているにもかかわらず、超低金利政策が固く実行されている。