中国 繰り返される不審な搬送映像 拉致や臓器狩りを疑う声も

中国の救急車が怖い 深夜に響く「助けて!」

2026/11/02
更新: 2026/11/02

海外のSNSには時折、中国で撮影されたとされる恐ろしい映像が投稿される。「助けて!」と必死に叫び、抵抗する人が、複数の男たちによって無理やり救急車に押し込まれる光景だ。

そのたびに「拉致ではないか」「臓器狩りが目的ではないか」といった疑惑が飛び交う。

今回も、中国湖南省長沙市で、女性が深夜に救急車へ強引に乗せられる映像が拡散し、波紋を広げている。

10月27日に海外のSNSに投稿された動画には、裸足の女性が複数の男性に抱え上げられ、救急車に押し込まれる様子が映っている。女性は何度も「助けて!」と叫んでいたが、周囲に助けに入る人はいなかった。

男性の中には「長沙応急」と書かれた制服を着た人物もいた。救急車には「長沙120」「救急センター」などの文字が確認できる。

ネット上では、わざと交通事故を起こし、救急通報するふりをして、近くで待機していた救急車と白衣姿の仲間が被害者を運び去るという手口も紹介されている。ただし、今回の事件でも同様の手口が使われたかどうかは分かっていない。

今回の女性がなぜ搬送されたのか、その後どうなったのかは不明だ。

しかし、中国でこうした映像が人々を恐怖に陥れるのには理由がある。

中国では長年、誘拐や人身売買が社会問題となり、強制的な臓器摘出をめぐる深刻な告発も続いてきた。

その中で語られるのが「オーダーメイド殺人」だ。国民の健康データから臓器移植に適合する人を探し、命を奪って臓器を摘出するという恐ろしい疑惑で、救急車が連れ去りに使われるのではないかとの声もある。

だからこそ、不審な救急車の映像が出回るたび、「また誰かがマッチングしたのか?」といった声が上がる。

「人間地獄」。現代中国を嘆く言葉として、SNSでこれまで何度目にしたことだろう。

命を救うはずの救急車さえ恐怖の対象になる。そのことが、人々の心に積もった不安の深さを物語っている。

 

(中国浙江省温州市で、女性が「死にたくない!」「助けて!」と絶叫しながら、複数の男性に自宅から運び出され、救急車に乗せられる様子。2025年12月27日、ネット動画のスクリーンショット)

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!