コンパクトで持ち運びやすい。そんな売り文句で、中国の通販サイトで販売されている「折りたたみヘルメット」に安全性への深刻な懸念が浮上している。
紙製は重り一つで潰れ、樹脂製は手で折れるほど脆弱だった。命を守るはずのヘルメットが、実際にはほとんど役に立たない実態が明らかになった。
中国メディアの調査によると、通販サイトでは電動バイクや自転車、オートバイ用として、紙製と樹脂製の折りたたみヘルメットが「軽量」「コンパクト」「通気性が良い」などと宣伝され、「一般的なプラスチック製ヘルメットに劣らない強度」ともアピールされている。
しかし、実際に購入して検証したところ、どちらの商品にも中国で義務付けられている「3C認証(安全認証)」は付いていなかった。紙製は製紙会社が製造し、樹脂製はメーカー名や住所、品質表示のない製品だった。
耐久テストでは、紙製ヘルメットは10キロの重りを1メートルの高さから落としただけで押し潰れた。樹脂製も手で少し力を加えるだけで骨組みが折れ、さらにひねると7本すべてが折れた。
購入者からは「頭を守るためではなく、警察をごまかすための飾り」といった皮肉交じりの口コミも寄せられている。
交通当局は、折りたたみや携帯性を優先した結果、最も重要な保護性能が犠牲になっていると指摘。事故の際には簡単に壊れたり外れたりするほか、割れた破片が頭部を傷つける恐れもあるとして注意を呼びかけた。
専門家も「オートバイ用、自転車用ともに国家基準があるが、このような折りたたみヘルメットは基準を満たせない」と警告している。
ヘルメットはファッションでもアクセサリーでもない。命を守る最後の砦である以上、価格や携帯性だけで選ぶことの危険性を、今回の検証結果は改めて示した。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。