コロナウイルス、米国が支援する研究所から流出=NYタイムズ紙

2024/06/06
更新: 2024/06/08

解説

2020年2月27日にパンデミックへの恐怖をあおるポッドキャストを始めたニューヨークタイムズ紙は、その時から真実に近い情報を少しずつ提供し続けている。

2週間前に、ニューヨークタイムズはようやく多くの人々には必要ない、感染も伝染も防ぐことのできないワクチンの副作用を報道した。そして3日、同紙は「実験室での事故がパンデミックの始まりの最も穏当な説明である」と断言する記事を発表した。

さらに、記事にはこのように書いてある。「パンデミックの起源が実験室か海鮮市場のどちらかは別として、米国政府の資金援助が武漢研究所で前例のないSARS類似ウイルスのコレクションを構築し、またはそれを強化する研究に貢献したことは否定できない。コロナウイルス対策の指揮を執ったファウチ氏を含む、武漢ウイルス研究所の研究を支援し資金を提供した人々はこのような危険な研究を可能にした抜け穴を特定し、塞ぐために調査に協力すべきだ。世界はパンデミックを引き起こす可能性のある研究リスクをこれ以上負うわけにはいかない」

この記事を執筆したはMITの科学者アリーナ・チャン氏。資料として、同氏の主張する点を順に見ていきましょう。

1. パンデミックを引き起こしたSARS類似ウイルスは、世界で最先端のSARS類似ウイルス研究所がある武漢で発生した。

2. 2019年、武漢ウイルス研究所はアメリカのパートナーと共同で、SARS-CoV-2の特徴を備えたウイルスの作成を提案した。

3.  武漢ウイルス研究所は、SARS-CoV-2ほど感染力の高い空気感染ウイルスを封じ込めることができない、低い生物安全レベルでこの種の研究を行っていた。

4. COVID-19が武漢の華南海鮮市場の動物から発生したという説には、まだ確固たる証拠がない。

5. ウイルスが野生の生物取引から発生したとする、期待される重要な証拠はまだ見つかっていない。

最初からこれらの問題点を指摘した人々は、政府機関の要請によりソーシャルメディアで検閲されていた。マスメディアはこの考えを笑い飛ばし、それを根拠のない陰謀論と断じ、このような発言は尊敬されるべき責任ある人にはふさわしくないと非難した。このような状況が3年間続き、厳しい結果をもたらした。彼らは自らのチャンネルやソーシャルメディアのフォロワー、アカウントを失い、生計を立てる手段を奪われた。

4年が経ち、ニューヨーク・タイムズはついに認める意思を示した。このような見解は初めから真実だったと。

これは本当に苛立たしいことだ。 なぜこれが重要なのか? 現代文明の歴史における転換点だからだ。 主要な公衆衛生当局者たちは当初からこれを疑っていた。私たちは彼ら自身の著作からこれを知っている。

 明確で開かれた調査を行う代わりに、彼らは別の道を選んだ。つまり、漏洩を否定し、解毒剤(ワクチン)を広げ、実験的な技術を使用し、世界の人々をロックダウンして感染拡大を止め、ワクチン接種がパンデミックの終息に貢献したとした。

これは、私がこの問題に4年間、研究を重ねた結果の要約。つまり、責任を回避するために、これらの人々は世界中の権利と自由を奪うという大胆な計画を立てた。それは、自然な感染が病原体の波を終わらせるのを阻止する(過去には常にそうだったように)無意味な試みだ。その代わりに、彼らはこの危機を利用して、これまでに規制の承認を受けたことのない技術を急いで承認させようとした。

自然免疫の軽視、血清有病率検査の欠如、人々の助けになり得たジェネリック医薬品の市場からの撤退、異論を唱える科学者への検閲の強化、そして2019年末の初期の感染拡大に関する本格的な研究の不足。研究室の漏洩を隠蔽しようとする試みから生じた、世界全体にとって非常に重要な驚くべき陰謀である。

だからこそ、このテーマが重要だ。これは単なる技術的な議論ではなく、終末を思わせる壮大な物語の第一章のようなものだ。公衆衛生上の対応を調査している下院小委員会は、公には問題の表面を探っているように見えるが、実際には、調査員たちはもっと深い問題が存在することをよく知っている。

肝心な点は、国内メディアはこの問題の議論を望んでいないことだ。政府機関はこの問題が調査されることを望んでいない。これまでずっと人々を検閲してきたテクノロジー企業は、この問題が考慮されることを望んでいない。民主党も間違いなくこの問題が追求されることを望んでいない。多くの共和党員もこの問題を詳細に調査することを望んでいない。

これを推進している唯一の力は世論だ。世論は少数の作家、研究者、科学者、母親たち、そして他の多くの草の根の人々を支えている。彼らはこれを放置せずに問題提起を続けている。

これがこれらの聴聞会が行われている唯一の理由だ。真実を明らかにする唯一の道なのだ。

私はそう確信している。アメリカ国民がすでに公衆衛生や政府に対する信頼を失っていると考えるなら、まだ何も起こっていない。

全てが明るみに出た時、我々は前例のない社会の崩壊を目撃することになるだろう。

タイムラインはあまりにも遅すぎる。4年も経ってようやく基本的なことが明確になったことに言い訳の余地はない。

一方で、これらの機関や生物防衛研究への追加資金を承認する根拠は全くないし、世界保健機関(WHO)からの新しい条約や協定を承認する根拠もない。

世界はWHOが、中国共産党の過激なウイルス対策を取り入れるよう強く推奨したことを忘れてはいけない。これらの対策は、西側諸国では到底許されないほどの人権侵害を伴っている。にもかかわらず、このアドバイスに従い、アメリカ、イギリス、EU、そして世界のほぼすべての国が、すべての法律と人権に反してこれらの政策を採用したのだ。

突如、我々の憲法や権利章典は、多くのアメリカ人がほとんど知らない官僚組織によって無効化された。

このような事態が発生したことは信じがたく、インフレ、学習能力の低下、過剰な死、公衆衛生の崩壊、財政の膨張、広範な検閲など、今もなお重大な代償を払い続けている。

当時は戒厳令が敷かれているような感じだった。それが完全に解除されたかどうかは今もはっきりしない。私たちは真実を明らかにしなければならない。さらに、安全性や有効性が決して証明されなかったワクチン接種を含む、コロナ対策を全て撤回する必要がある。

だから、このウイルスが、アメリカの資金で支援された研究所から漏れた可能性があるという事実は非常に重要だ。それは物語の始まりだった。まだ語られていないことがたくさんある。

 

ブラウンストーン・インスティテュートの創設者。著書に「右翼の集団主義」(Right-Wing Collectivism: The Other Threat to Liberty)がある。