トランプ氏告訴を『直ちに』取り下げるべき ロムニー氏が大統領に提案

2024/05/24
更新: 2024/05/25

米上院議員ミット・ロムニー氏(ユタ州共和党)は、MSNBCのインタビューで、もし自分がジョー・バイデン大統領の立場であれば、ドナルド・トランプ前大統領に対する告訴を直ちに取り下げるよう地方検事に圧力をかけるだろうと語った。

ロムニー氏は、バイデン大統領のリーダーシップの寛大さを示すために、そうするべきだとの考えを明らかにした。同氏は、そのような行動がバイデン大統領を「偉大な人物」として見せるだろうと述べた。

バイデン大統領の閣僚に任命されたメリック・ガーランド米司法長官は、トランプ氏が2024年にホワイトハウスに復帰するキャンペーンを発表したことを受けて、2022年11月にトランプ前大統領に対する刑事捜査を監督する特別検察官としてジャック・スミス氏を任命した。

スミス氏は、トランプ大統領がホワイトハウス退任後に機密文書を違法に保持していたとして、フロリダ連邦裁判所で刑事告訴を行っている。また、トランプ大統領が2020年の選挙結果に異議を唱えようとしたことは、米国を欺き、有権者の権利を侵害し、議会の正式な議事進行を妨害するための違法な陰謀に当たるとして、ワシントンDCの連邦裁判所でトランプ氏に対する別の一連の刑事告訴を行っている。

ロムニー氏は、バイデン大統領には、スミス氏がトランプ大統領に対して起こした訴訟を取り下げさせる権限があると指摘した。

トランプ氏は州裁判所でさらに2件の刑事告発に直面している。マンハッタンのアルヴィン・ブラッグ地方検事が起こした最初の訴訟は、トランプ大統領が弁護士のマイケル・コーエン氏に支払った金銭は、2016年の秘密保持契約を円滑に進めるためのものだったと主張している。この契約は、ストーミー・ダニエルズの芸名でも知られるアダルトパフォーマーのステファニー・クリフォード氏が、彼女とトランプ氏の不倫関係を主張するのを阻止するためのもので、2016年の大統領選への影響を抑えるために支払われたものであり、トランプ大統領はこの秘密保持契約の弁償金を訴訟費用として記載していたため、ブラッグ氏の事務所は、彼が連邦選挙資金規則を無視するなど他の犯罪を犯すか隠蔽する意図で事業記録を偽造したと主張している。

トランプ氏は、「2020年の選挙結果に異議を申し立てる試みは違法だった」という、ワシントンDCの連邦裁判におけるスミス氏の訴訟と同様の主張に基づき、ジョージア州でも州レベルの刑事訴追に直面している。

ロムニー氏は、トランプ氏に対する一連の訴追が2024年の選挙に影響を与える可能性は低く、米国は元大統領を起訴する手続きを取りたくないと述べた。「我々はこういったことを越えて、米国民にとって本当に重要な大きな問題、つまりインフレ、国境、世界中で起こっていることに集中すべきだ」と語った。

ロムニー氏は、大統領には州レベルの罪を直接赦免する権限はないが、バイデン大統領は地元検察に圧力をかけ、トランプ氏に対する罪を取り下げさせるべきだと主張した。

さらに、リンドン・B・ジョンソン元大統領が在任中であれば、同様の措置をとっただろうと述べた。

また、ロムニー氏は、共和党の一部の議員が法制度を攻撃していることを批判し、それは大きな間違いだと訴えた。

MSNBCの司会者ステファニー・ルーレ氏が「裁判に行き、法廷の外に立ち、我々の司法制度を攻撃する」共和党の議員たちをどう思うかと尋ねた際、ロムニー氏は「司法制度を攻撃する人々を見受けるが、それは大きな間違いだ」と答えた。

現在、ロムニー氏のインタビューについてトランプ陣営にコメントを求めましたが、回答は得られていない。