2024年米大統領選挙初の討論会 注目の6ポイント

2024/06/23
更新: 2024/06/23

アメリカの現職大統領と前大統領が6月27日(現地)に歴史的なテレビ討論を行う。両候補は全国世論調査でほぼ互角の支持を得ており、この初の討論会は非常に重要な局面となっている。

過去4年間で直接対話がなかった両候補にとって、CNNがアトランタで開催するこの討論会は極めて重要な瞬間である。両陣営の選挙スタッフはそれぞれのチームで、相手の主張に対する批判と反論の準備を進めており、11月の選挙に向けて有権者に明確なメッセージを伝えることを目指している。

90分間の討論は、アメリカ東部時間の午後9時(日本時間6月28日午前10時)にCNNで放映される。2024年米大統領選挙の初討論会の注目ポイントは次の通りだ。

1. 討論前の準備活動

バイデン氏は今週と来週、信頼する補佐官たちをキャンプ・デービッドに招き、数日間にわたり集中的に討論の準備を行う予定である。このメリーランド州にある静かな建物群は、過去にバイデン氏が重要な演説の前に集中力を高めるために利用した場所だ。

準備作業は数日間続き、非公式な話題の討論、質問、可能な回答から始まり、最終的には90分の正式な模擬討論を行う計画となっている。

一方、トランプ氏は近週、政策顧問や副大統領候補、上院議員らと非公式に討論を行ってきた。彼の討論会準備は、経済、国境、犯罪問題に関するメッセージの強化、妊娠中絶、中東、ウクライナ戦争に関する見解の説明、および2023年12月に起訴された34件の商業詐欺罪に対する弁護の方法に焦点を当てている。

 2. 討論のテクニック

討論の時間は限られており、迅速な思考と明確な表現が求められる。専門家によれば、候補者が相手の主張にどのように対処するかが非常に重要になるという。また、多くのメディアは候補者の発言の真実性を評価する予定である。

 3. 予想される対立

バイデン氏はトランプ氏の最近のニューヨークでの有罪判決を攻撃の材料にする可能性がある、トランプ氏はこれを民主党による政治的迫害だと反論するだろう。バイデン陣営はトランプの有罪判決を強調する5千万ドルの広告キャンペーンを展開している。これはバイデン陣営がこれを勝利の鍵と見なしている証拠である。

4. 健康問題

選挙まで残り5か月を切り、81歳のバイデン氏と78歳のトランプ氏は共に健康問題に直面している。特にバイデン氏の精神的・体力的健康が注目されており、同氏を批判する者は彼の反応が鈍くなっていると指摘している。

5. 観客の不在

今回の討論会には観客がいないため、両候補にとって不慣れな状況となる可能性がある。特にトランプ氏は観客からエネルギーを得るタイプであり、観客がいないことで影響を受けるかもしれない。

 6. 両候補の強硬な姿勢

バイデン氏もトランプ氏も舞台を支配することに慣れており、相手に譲歩するつもりはないだろう。トランプ氏はバイデン氏の息子、ハンター氏の法律問題を取り上げる可能性があるので、バイデン氏もこれに対する準備をしている。

両候補の討論は回数が乏しいため、今回の討論会がどのように進展するかが注目される。トランプ氏は2024年の共和党予備選討論を拒否したが、これまでのところ支持率に影響はなかった。バイデン氏も約4年間、討論を行っていないため、双方にとって新たな挑戦となる。

李皓月
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