北京や天津など中国の複数の都市で22日、大規模な砂嵐が発生した。日本の気象庁によると、砂嵐により発生した黄砂は今日から明日にかけて日本の広範囲に影響をもたらす恐れがある。
黄砂は中国内陸部で砂嵐により巻き上がる砂塵が偏西風によって運ばれてくる現象。北京ではこの影響で視界が10メートルほどに低下し、高層ビルの最上階層が目視できなくなった。地元当局は水を撒くなどして黄砂の飛散を抑えるための対応に追われている。また、屋外活動を控え、ドライバーには速度を落とすよう市民に呼びかけている。
北京生態環境監視センターによると今回発生した黄砂は10年で最大規模。一時は大気汚染の計測指標である粒子状物質「PM10」が、世界保健機関(WHO)基準値の約160倍にあたる、1立方メートルあたり8000マイクログラムを観測した。
九州大学応用力学研究所が公開するPM2.5および黄砂の観測システム「SPRINTARS(スプリンターズ)」によれば、24日と25日は北日本から西日本の広い範囲にかけて、大気が少し霞む程度に観測されるという。九州南部では注意喚起レベルになると予想している。
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