防衛省は5月31日、陸上自衛隊が令和3年度から導入した新たな非常用戦闘糧食や、野外活動時に冷えた糧食を温める加熱材の展示会を開催した。従来の白飯や煮込み料理といった和食のほかに、初となるパン食や麺類のナポリタンなどがメニューに加えられた。主食は8種、副食(おかず)は12種が新しくなったという。
同日、新型の非常用戦闘糧食を試食した岸信夫防衛大臣は自身のツイッターで、「陸上自衛隊の新しい非常用戦闘糧食展示を視察。有事の際、災害派遣等用として備蓄します。新しい非常用戦闘糧食は、不足しがちな栄養素の偏りや、味付け等を改善。隊員の活動を支える上でも重要となります。」と投稿した。
戦闘糧食とは、軍人や自衛隊員が作戦行動中など、通常の調理ができない場合に食べる食糧のことであり、十分なカロリーを供給することや長期間の保存が可能なこと、容器の耐久性が高いことなどが求められる。また、一定の栄養バランスを保てるように献立が設定されている。
自衛隊が現在装備しているのは主にレトルトタイプの戦闘糧食Ⅱ型である。一食当たり平均1100カロリーを供給することが可能で、1年間の保存が可能となっている。パッケージはOD色(濃いグリーン)で、野外でも敵から発見されにくいとされる。
(王文亮)
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