【大紀元日本2月13日】ドイツ・フランクフルトの各スーパーや食料品店の売り場では、乳児用粉ミルクが相次ぎ品薄となっている。5日付独大衆紙ビルト(Bild-Zeitung)は、「粉ミルク一掃、中国人が再び攻めてきた!」と題する記事で、「19日は中国の春節。最も人気なお手土産はドイツの粉ミルクだ」と指摘した。
それによると、現在、欧州最大の販売量を誇る同国ミルパ(Milupa)社製の粉ミルクやオーガニック粉ミルクのアプタミル(Aptamil)はどのショップでも在庫切れになっている。記者はライン川周辺地域での出生率は著しく上昇していないことから、「間違いなく中国人ママたちが関与している」と断言している。
2008年、中国で起きたメラミン汚染ミルク事件が世界中に波紋を広げていた。中国全土で約30万人余りの乳児が腎臓結石などを患い、少なくとも6人が死亡した。それ以来、中国人は香港や台湾だけでなく、遠くヨーロッパまで、世界中で買いあさっている。
ミルパ社の広報担当ステファン・ストール(Stefan Stohl)氏は「現在の生産量は2013年と比べると2倍以上増加したが、需要は依然として急激に上昇している。生産能力の増強を短期間で解決するのは困難だ」と述べ、「国内の乳児の需要分を確保するように、ネット上でドイツ人親向けの注文専用サイトを立ち上げている。しかも、50缶以上の注文は禁止となっている」と同社の対応策を紹介した。
さらに、自国民の権益を保護するため、ドイツ国内のスーパーマーケットではすべての粉ミルクに電子ロックがかけられ、そして中国語で「粉ミルクは販売しておりません」と書かれた紙が店頭に貼られている。これは臨時措置として今後6カ月間にわたって実行する予定。
ドイツでは2013年初めも、粉ミルクが深刻な品不足に陥っていた。それ以来、多くの小売店やスーパーマーケットは顧客1人につき粉ミルク3缶までと限定する対策を講じている。
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