【大紀元日本6月6日】国際通貨基金(IMF)は5日、優先事項として金融リスクを抑制するようにと中国に促した。AP通信が報じた。
国際通貨基金(IMF)の筆頭副専務理事デビッド•リプトン氏は現在、IMFによる中国経済の年次審査で北京に滞在している。リプトン氏は記者会見で「リスクがすでに抑制を優先させるべき程度まで増加してきた」と述べた。
リプトン副専務理事は5日に北京で開かれた講演で、「北京はまだ経済成長の急激な減速を防ぐ余裕があるが、リスクが上昇しているため、規制当局がより多くの取り組みを行う必要がある」との見方を示した。
リプトン副専務理事によると、中国は「中高度成長」を目指すべきだ。これによって、中国は何十年も続いた暴走気味だった成長モデルから脱出できるという。 IMFや多くの中国経済学者は、今までの成長モデルは深刻な大気汚染と金融システムの弱体化を招き、逆効果を生むと考えている。
AP通信によると、国際社会は、地方政府の債務とシャドーバンキング(影の銀行)による不確実性が高まり、中国経済の減速がデフォルトの増加を引き起こし、金融システムに損傷を与えることになると懸念している。
一方、中国当局は、さらなる大規模な刺激策の導入を控え、輸出の伸び悩みや住宅価格の下落に対する一連の措置を選択した。ほとんどの地方政府の債務は、中央政府が08年の金融危機の影響を相殺するために実施した大規模な刺激策から生じた。
GDPの伸び率は、前四半期の7.7%から第1四半期は 7.4%になり、経済成長は鈍化した。中国当局は今年の成長目標を過去と比較して下げ、7.5%に設定したが、一部のエコノミストは、中国の経済成長の鈍化に伴い、今年の目標を達成できない可能性があると推測している。
(翻訳編集・李俊然)
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