頻繁に出没する中国当局船 日本の実効支配を打破するためか

2012/10/05
更新: 2012/10/05

【大紀元日本10月5日】10月に入り、ほぼ毎日のように尖閣諸島周辺水域で中国の海洋監視船が姿を見せている。出没を繰り返す中国船について、中国外交学院の蘇浩教授は日本による尖閣諸島への実効支配を打破するという意図があるとの見解を示した。英BBC放送が3日に報じた。

5日午前、尖閣諸島周辺の接続水域(領海の外側約22キロ)に中国の海洋監視船4隻が入っているのを確認された。これで5日間連続して中国当局船が同水域や領海に出没したことになる。

尖閣諸島の国有化後に頻発する中国当局船の出現について、同教授は英BBC放送の取材に応じ、日本が同諸島を実効支配しているという局面を打破すると同時に、国際社会に領有権をアピールする意図があると述べた。

尖閣諸島諸島問題は日中関係において重要な問題であるだけに、日本の国有化によって中国が対策の調整を迫られたと同教授は話す。

同教授は日本側に新たな動きがあれば、中国も反応しなければならないとし、中国当局船がすでに領海入りした以上、中国政府が今後立場を譲歩することがないだろうと分析した。

さらに、これまで中国政府は尖閣諸島に関する政策を述べることに留まっていたが、今後は「実際の行動」をもって抗議の意を示していくという。

また、日本は領有権の問題が存在しないと主張しているため、中国は「国際社会に問題を認識してもらう必要がある」と国際社会へのアピールにも力を入れるようになった。

中国政府が先日、パキスタンの英字紙や米メディアで尖閣諸島の領有権を主張する広告を掲載したのもこういった対策の変化の現れだと同教授は指摘した。

中国外務省の洪磊副報道官は3日の記者会見で、今後も「主権を守るための巡航を続ける」と述べた。

 (翻訳編集・高遠)