英豪閣僚級会議 中共のスパイ浸透対策に焦点

2024/12/18
更新: 2024/12/18

12月16日、英国と豪州の閣僚級会議がロンドンで開催され、両国の代表者が最新の国際情勢について議論した。会議では、中共(中国共産党)のスパイ浸透への対応が中心的なテーマとなった。

会議では、英国と豪州の閣僚が両国の経済と防衛パートナーシップの強化を称賛し、世界的な課題に共同で取り組むことを誓った。

会議後の記者会見で、英国の外務大臣は中共のスパイである楊騰波(Yang Tengbo)について言及し、中共からの安全保障上の脅威にどのように対抗するかを議論した。

英国のデービッド・ラミー外務大臣は次のように述べた

「中国(中共)に関して、私は裁判所の判決を歓迎し、内務省が楊騰波の入国を拒否する立場を支持し、彼が脅威であるという見解に同意する。予想通り、英国政府は全力を尽くし、あらゆる手段を使って彼らの企てを挫折させるだろう」

楊騰波はイギリスのアンドリュー王子のビジネスパートナーであり、昨年イギリスへの入国を禁止された。

英国の裁判所は内務省の評価を引用し、楊騰波が中共の統一戦線工作部を代表して隠密かつ欺瞞的な活動を行っていること、さらにアンドリュー王子との密接な関係を利用して英国の政治に干渉する可能性があると指摘した。

豪州のペニー・ウォン外相は「我々は第二次世界大戦終結以来、最も複雑な戦略的環境に置かれており、各国が規則を守ることに前例のない圧力がかかっている」と述べた。

英国の「国家安全保障法」に基づく「外国影響力登録制度」(FIRS)は、当初今年の実施が予定されていたが、労働党政府の発足により、早くても来年の施行に延期されることが決まった。中共がより厳しい制限のある強化級(enhanced tier)に指定されるかどうかが、重要な議論のテーマだ。