【大紀元日本11月17日】中国広東省順徳三洲村において、1万人もの村民が官員の腐敗に抗議し、先週水曜日(8日)に三洲村にある食糧倉庫の入り口を封鎖し、食糧倉庫のテープカットに参加した広東省政府官員、及び香港、外国の商人が倉庫内に拘束された。村民は、官員に対し、土地の略奪に関与した村の代表について調査し、これを罰するよう求めた。9日になって警察が催涙弾を発射すると、群集は次第に解散し始めた。事件を通じて10人が逮捕された。海外メディアは、地方官員の腐敗に対する中国農民の抗議が拡大していると報道した。
三州農民が官員を人質にとる
ワシントンポストの報道(11月10日)によると、木曜日(9日)に中国村民から提供された情報として、憤った一部の農民が食糧倉庫を包囲し、中にいた多くの政府官員や投資者を脅迫し、24時間にわたって人質とした。
これら官員及び投資者がこの地に集まったのは、食糧倉庫のオープニングに際してのテープカットのためであった。農民らによると、食糧倉庫の建設のために彼らの土地が強制的に収用されたが、十分な補償金が得られなかったという。その後、水曜日の午後に武装警察が到着して待機し、武力をもって食糧倉庫に突入し、木曜日の昼になって人質らはようやく現場を離れることができた。
広東省順徳三洲村で発生したこの事件は、最近の2年間において、中国農村で発生している一連の事件のうちで最新のものである。この問題は、広東省において特に深刻であり、高度成長を続ける都市が、珠海デルタにおいて、農田の土地収用をますます強化している。
三洲は、広州南部約15マイルに位置する肥沃なデルタ地区である。村民は、ワシントンポストの電話取材に対し、この食糧倉庫は、収用された農田の上に建設されたものであり、地方商人とアジア、欧州の海外華僑が投資している。
彼らは、これらの投資者が土地の買収のために支出した金額が、農民が得た補償金額を顕著に上回っていることに憤っている。村民らは、腐敗した地方官員が、少なくとも金額の一部を着服したのではないかと疑っている。
村民らによると、警察が彼らを押しのけて、この建築物に進入し、中に囚われて夜を明かした人を解放したとき、負傷者はいなかったという。
香港報道:中国警察と村民の衝突
蘋果日報(アップル・デイリー)の報道によると、1万人もの人々が、三洲村の食糧倉庫を封鎖し、広東省官員、香港及び海外の企業関係者らを含む、300名の開幕式典の来賓を中に閉じ込めた。
報道によると、約千名の警察及び武装警察がこの緊張局面の緩和に努めたが、村民らは場を堅守し、腐敗官員を調査するのでなければ、現場を離れることを拒んだ。
報道が引用した目撃者の話によると、警察は、2日目の早朝に催涙弾の発射を開始し、このとき、人々は解散し始めたという。また、報道によると、10人が逮捕されたという。
蘋果日報の取材を受けた村民によると、三洲には、約9000エーカーの土地があり、このうち半分が、昨年、官員によって違法に売却されたという。
香港有線テレビの報道によると、広東省三洲村の抗議者は、手に石と棒を持って武装警察と対峙していたという。
拡大する中国農民の抗議
土地を巡るもう1つの争議事件が、上海の北部約200マイルにある江蘇省泰溝村において発生した。農民によると、衝突において、警官が警棒で村民を殴打し、農民3人が重傷を負い、多数が軽傷を負った。
北京に逃れた44歳の石凱(shi kaiの音訳)によると、当地では、彼を含む約70人が三輪トラックで県政府に向かい、土地収用についての訴えを申し出た際に攻撃を受けたという。石氏によると、村民数名が病院に行き、うち一人は頭部に7針を縫ったという。また、石氏は、当局が村の近くで高速道路を建設することを計画していたが、村民に補償金が与えられないと聞き、村民らの怒りが爆発したという。
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