農村の子供たちを助けて!百人の博士が温家宝に上書

2005/03/15
更新: 2005/03/15

【大紀元3月11日報道】(中央社台北報道)中国の農業農村農民の「3農」問題は毎年の人民代表大会と政協の会議の重要な議題である。報道によると、中国の農業博士百人が大陸の農村問題について調査を行い、農村教育の苦境を数千字になるレポートにまとめ、国務院総理の温家宝に上書し、農村の教育問題に対して解決策を出すことを中国の指導者に期待している。

香港大公新聞によると、このレポートは約2千字にまとめられ、中国の西北農林科学技術大学の百人を超える博士たちが“博士百人が3農を訪ねる”活動の際、半月の間、農村に深く入り込んで農民の心の声に耳を傾け、そして下部の幹部とも対話した後に書きおろしたもので、内容は農村と農民の生存現状を含むという。

レポートには次のようなことがあげられている。「私達は農村の下部に深く入り、この期間中、…農村の子供たちの学校問題など、際立った『3農』問題の深刻さをつくづく感じさせられた。土でできた低い壁とぼろぼろの校舎を見て、私達は高ぶる感情を抑えることができなかった。総理に手紙を書くのは、ただ農村の子供たちを救うためである」。 

レポートでは大陸の農村における教育の困境を詳しく述べている。「学校の基本施設はとても貧弱で、コンピュータのない学校もあり、最も基本的な教材さえも備わっていない。農村ではあまねく教師が不足しており、教師のレベルもさまざまで、小学校も出ていない教師さえいる。農村の子供たちは登校するのに毎日携帯用食品と布団を持って、7,8kmの山道を歩いて、4時間かけてようやく学校に着くのだ」。

今回の活動に参加した郭亜軍さんは、中国の農業税の問題が解決された後、今度は農村の教育問題が表面化し、「3農」問題を解決する基本策は農村の教育を重視することであると主張する。

統計によると、現在中国農村の労働人口は約4億8千2百万人だが、その中で中学あるいは中学以下の学歴がおよそ87.8パーセントを占めており、農村の小中学校を卒業した者のうち、毎年約1千万人が進学できないため故郷へ帰って農業に従事しており、また一部の卒業生は生活能力に欠けているため、家にいるしかなく、「進学したくてもできない、就職したくても進路がない、豊かになりたくても術がない」といった立場に置かれている。