もし自宅から数百メートルの場所に巨大ごみ施設ができるとしたら?
安徽省では、その計画に反対した住民1千人以上が道路を封鎖し、当局は計画撤回に追い込まれた。
安徽省合肥市で6月27日夜、住宅街近くに建設予定だった大型ごみ中継施設に反対する住民1千人以上が道路を封鎖し、警察と対峙する大規模な抗議が起きた。
問題となったのは、1日2千トンのごみを処理する中継施設の建設計画だ。予定地は住宅地から数百メートルしか離れておらず、半径約1キロ圏内には3つの小学校と約20の住宅団地があり、およそ10万人が暮らしているという。
住民らは悪臭や環境汚染、健康被害への懸念に加え、不動産価格の下落につながるとして強く反発。高齢者や子供を含む多くの住民が幹線道路に集まり、「抗議! 抗議!」と声を上げながら道路を封鎖した。
当局は大勢の警察を現場に投入し、住民と警察は道路の中央で対峙した。交通は一時まひし、多くの車が立ち往生するなど周辺は騒然となった。一時は押し合いとなり、「警察が人を殴った」と叫ぶ声や、住民が連行される様子も動画に映っている。
事態の拡大を懸念した当局は、区のトップや共産党幹部が現場に駆け付け、「計画は取り消す」と表明した。その後、公安副局長も改めて建設中止を約束し、住民に解散を呼びかけた。
しかし住民は口頭での約束だけでは信用せず、「正式な公文書を出してほしい」と要求。当局への根強い不信感をうかがわせた。
抗議の動画が拡散すると、SNSでは住民が団結して当局を譲歩させたことに歓声が上がった。「よく立ち上がった」「人は追い詰められなければ街には出ない」「こうした動きが各地に広がってほしい」「権利は自ら声を上げなければ守れない」など、住民の勇気と団結をたたえる投稿が相次いだ。
一方で、「参加者の顔は記録されているはずだ」「いったん解散させた後に関係者が拘束されるのではないか」「当局の言葉は簡単には信用できない」など、後日の取り締まりや報復を懸念する声も少なくなかった。
住民が声を上げて計画撤回を勝ち取っても、安心して喜ぶことはできない。報復への不安が常につきまとう、
それが今の中国社会の現実である。
(現場の様子)
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