中国 本紙取材で見えてきた現場の状況

中国の街中でまた無差別襲撃 6人死亡か 社会報復止まらず=瀋陽

2026/04/05
更新: 2026/04/05

遼寧省瀋陽市で4月4日午後4時ごろ、街中で無差別に人を切りつける事件が発生した。

本紙の取材では、複数の現場目撃者の証言から、6人が死亡し、10人以上が負傷したことが分かった。ただし、当局の公式発表はなく、全体の実態は依然として不明である。

事件は瀋陽市中心部の太原街周辺で発生し、犯人は通りを約100メートルにわたって移動しながら、無言で無差別に人を襲ったとみられる。

目撃者によれば、十数人が切りつけられ死傷者が出ており、被害は高齢者から若者まで及んだ。さらに、被害者のうち1人は廃品回収をしていた男性で、抵抗した際に首を切断されたとの証言もある。犯行後、男は建物から飛び降りて死亡したとされる。また、複数犯の可能性を指摘する情報もあるが、この点については確認できていない。

事件後、中国国内では関連動画や投稿が急速に削除され、コメント欄も短時間で消去された。現在も当局による正式な発表は確認されていない。

中国では同様の事件が相次いでいる。2026年3月31日には湖北省武漢市江岸区青松路で無差別切りつけ事件が発生し、警察は4人負傷と発表したが、実際の被害はそれ以上との情報もある。

また、2026年3月29日には北京市房山区の市場で、男が大型の建設機械を運転して人混みに突入する事件が発生した。複数の報道や目撃証言では8人から13人が死亡したとされるが、現地関係者は「数十人の死傷者が出た」と証言している。

こうした社会への報復事件は各地で繰り返しているが、その多くの詳細は明らかにされないまま終わる。

いまや「社会への報復(中国語で『献忠』)」という言葉が、現代の中国を象徴する言葉の一つとして語られるようになっている。社会に渦巻く不満や行き場のない怒りは、今も消えることなく蓄積し続けている。

繰り返される事件と語られない真相。その積み重なりが、社会の見えない緊張をさらに高めている。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!