中東の戦火が台湾海峡情勢にも波及している。アメリカとイスラエルによる「壮絶な怒り」作戦はイラン政権を打撃し、中国共産党(中共)の地政学的な足場を揺るがした。イラン革命防衛隊はホルムズ海峡を封鎖したが、台湾の学者、蘇紫雲氏は「自らの足を石で打つようなものだ」と分析する。米シンクタンクの研究者も、「今回の作戦は米中角力の序章にすぎず、イラン政権の排除は中共の台湾海峡を巡る戦略構想から一つの駒を外すことに等しいと指摘した。
アメリカとイスラエルの空爆に対し、イラン革命防衛隊はホルムズ海峡封鎖を宣言した。すでに3隻の船舶が攻撃を受けたことが判明している。これが世界の原油価格に影響するかについて、専門家は、米政府が軍事行動と同時にイラン海軍の戦力を根本から抑える打撃を加えているため、過度に懸念する必要はないとの見方を示している。
台湾国防安全研究院国防戦略研究所の蘇紫雲所長は「アメリカは状況を十分に把握している。イランに対する軍事行動では、核戦力を封じ、革命防衛隊の武装力を破壊しただけでなく、イラン海軍に対しても先制的な打撃を加えている。トランプ氏も公に、イラン海軍は間もなく壊滅する可能性が高いと述べている。したがって、今後ホルムズ海峡を巡る不確実性は比較的早期に解消される可能性がある」と述べた。
ホルムズ海峡は、世界の海上輸送原油の約4分の1、液化天然ガスの約5分の1が通過する要衝である。
蘇氏は、仮にイランが封鎖を実施すれば、身から出た錆のようなものだと指摘する。その理由について、「自国や周辺産油国の原油輸出ルートを断つことに等しい。さらにイランの良き友人である中国も、原油の約4分の1をホルムズ海峡経由で輸入している。この状況では、たとえ長期的に妨害行動を続けたとしても、実のところ彼ら自身に不利に働く」と説明した。
また、中共は長年にわたりエネルギーや監視技術の分野でイランを支援し、いわゆる「代理戦争」にも関与してきたとされる。今回の米イラン戦争は、中共の地政学的な戦略拠点の一つを弱体化させただけでなく、その軍事装備の実力も浮き彫りにしたとの見方がある。
蘇氏は「イランとアメリカの戦争は北京にとって不利である。第一に地政学的な戦略拠点が取り除かれた。第二に中国製軍事装備が西側に劣ることが示された。最高指導者ハメネイが排除された後、イラン国内では祝っている市民の姿も見られた。さらに世界中のイラン系住民も公にトランプ氏に謝意を示している。軍事面に加え、政治的民主化の過程でもある。これが北京にとって最大の不安材料だ」と語った。
今回、アメリカがイランを直接攻撃したことは、中共の中東における影響力と士気を大きく低下させると同時に、米軍が太平洋地域や潜在的な台湾海峡危機に戦力を振り向ける余地を生む効果もあるとみられる。
米シンクタンク、ハドソン研究所のジネブ・リボア研究員は、イラン問題は中共と密接に関連していると分析し、「イスラム共和国の排除は、中共の台湾海峡を巡るシナリオから一つの駒を取り除くことに等しい」と指摘した。
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