ルビオ米国務長官就任 初の外遊でパナマ訪問に注目集まる

2025/01/24
更新: 2025/01/24

マルコ・ルビオ米国務長官は、アメリカ・ファースト政策の一環として、パナマをはじめとする中米・カリブ地域4か国の訪問を予定している。この訪問は彼の就任後初めての公式外交行動であり、地域の安全保障と経済的繁栄を目指す重要なステップである。特に、パナマ運河の管理問題が注目される中、ルビオ国務長官の動向は国際的な関心事となっている。

国務省のタミー・ブルース報道官は1月23日、ルビオ氏のパナマ訪問が中米・カリブ海地域における広範な日程の始まりになると述べた。ルビオ氏はパナマの他に、グアテマラ、エルサルバドル、コスタリカ、ドミニカ共和国も訪問する予定である。

この動きは、トランプ大統領が移民問題を外交政策の中心に据え、アメリカがパナマ運河の管理権を取り戻そうとしている時期と重なる。

ブルース報道官は、これらの訪問がルビオ氏の地域への関心を反映し、特に不法移民対策において近隣国との関係強化を重視していることを示していると述べた。

不法移民問題がルビオ氏の議題の焦点となる一方で、パナマ訪問が最も注目を集めると考えられる。

1977年にジミー・カーター大統領が署名した条約に基づき、アメリカとパナマは一定期間共同管理を行った後、1999年にパナマ運河の管理権をアメリカからパナマに移譲した。トランプ氏は昨年11月の大統領選勝利後、中国共産党(中共)による運河支配に不満を表明し、アメリカが運河を取り戻すべきだとの見解を示してきた。1月20日の大統領就任演説でトランプ氏は再び、「パナマ運河建設において、アメリカはかつてないほどの資金を投じ、3万8千人の命を失った」と述べた。

「この贈るべきではなかった贈り物によって、我々は非常にひどい扱いを受けた。パナマは我々への約束を破った」とトランプ氏は述べた。「我々の合意の趣旨と条約の精神は完全に踏みにじられ、アメリカの船舶は著しく過剰な料金を課され、アメリカ海軍を含め、いかなる形でも公平な扱いを受けていない」

「最も重要なのは、中国がパナマ運河を操作していることだ。我々は中国ではなくパナマに渡した。我々はそれを取り戻さなければならない」とトランプ氏は強調した。

ルビオ氏も先週の承認公聴会でパナマ運河の問題に触れ、パナマが1977年の条約に違反した可能性があると述べた。その条約はパナマの運河管理権を規定していた。

「技術的には運河の主権は外国勢力に移譲されていないが、実際には外国勢力が彼らの企業を通じて(これらの企業は独立していない)、紛争時に運河を戦略的要所として利用する能力を持っており、これはアメリカの国益と安全保障に対する直接的な脅威である」

中共は近年、パナマに巨額の投資を行い、同国の5つの港のうち2つを管理している。

パナマのホセ・ラウル・ムリーノ大統領は、中共がパナマ運河を支配しているという非難を否定した。

「運河は現在パナマのものであり、今後もパナマのものであり続け、(運河の)管理もパナマが継続して行い、永久中立を維持する」とムリーノ大統領は述べた。

しかし、パナマ当局は1月20日に中国関連企業の監査を開始したと発表した。

アメリカ国務省のブルース報道官は23日、ルビオ氏の訪問が「これらの国々にシグナルを送り、また『アメリカ・ファースト』を孤立主義的だと考える人々にメッセージを伝えるべきだ。実際にはその逆である」と述べた。

彼女は、ルビオ氏が初の外遊を計画したのは理由がある、それは彼自身とトランプ大統領の重要な議題の問題解決に努めるためだ。それはとても重要だと説明した。

「我々は安全に繁栄し、良好な状態を維持したいのであれば、隣国に関心を持つ必要がある。今日の世界では、南米と中米の隣国がそれに該当する」とブルース報道官は述べた。

張婷