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今月1日、江西省南昌市のある職業大学で、学生食堂の料理から「ネズミの頭によく似た異物」が出てくる事件が起きた。
当初、学校側および現地の市場監督管理局は「これは(食べられる)アヒルの首だ」と主張していた。しかし、江西省調査団による分析の結果、やはり「ネズミの頭」であることが判明。学校側と管理局も、その事実を認めた。
10日から調査を開始した同省調査団は17日、問題を起こした学生食堂の営業許可を取り消し、関連企業には罰金を科すとともに「虚偽の発表を行った学校と市場監督管理局の関係者も処分する」としている。
この事件を巡り、中国のネット上では、結論が二転三転する当局に対して「もはや信用性など存在しない」とする声が広がっている。
ネットユーザーからは「これで鴨(アヒル)の濡れ衣はやっと晴れたね」といった安堵のコメントもある。
その一方で「これで別の問題が出てきたぞ。見つかったのはネズミの頭だけだ。そうなると、体はどこにいったのか?」など、ただの「個別の事案」ではなく、日常的にネズミ肉を入れていたのではないかという疑いもふくめて、いっそう問題視する声もあがった。
作家でエポックタイムズのコラムリストでもある王赫氏は11日、NTD新唐人テレビの取材に応えて「中国の世論環境は複雑だ」と指摘する。
王赫氏によると、中国には、国民の関心を他の重要な問題から逸らすために、さほど重要ではない事件をあえて盛り上げた後、下級官僚に責任を取らせて「これで正義が果たされた」と演出する常套手段がある。
そのようにして民衆のガス抜きを図るとともに、裁いた自身を「英雄」に祀り上げる。この一連のやり方は、中国当局の「十八番」だという。
だが王氏は、「中国当局が、この十八番をどう活用しても、民衆の不満や当局に対する恨みはどんどん積もっていくだけだ」と指摘する。「もはや信用性など存在しない」というネットの世論が、それを裏付けていると見てよい。
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