<赤龍解体記>(42)章家敦の中共崩壊論

2011/11/28
更新: 2011/11/28

【大紀元日本11月28日】米国の中国問題専門家・章家敦氏が2001年に著した『中国、まもなく崩壊する』が出版されると、当時、大変な注目を浴び、話題となった。しかしその後、中国は崩壊することなく、世界でますますその影響力を増してきた。章氏の中共崩壊論は、次第に忘れ去られてきた。

10年後の今、中共崩壊を予言した章氏は中国の未来をどう見ているか。ボイス・オブ・アメリカ(VOA)の取材で、ふたたび中共崩壊論を章氏は唱えた。

「私は以前、中共体制の終焉がそう遠くないと指摘した。それは多くの事柄で証明できる。例えば国民の抗議活動の件数は日増しに増えており、中共による社会安定の維持は成り立っていない。そして中共にとってより圧力となっているのは、抗議活動の件数ではなく、重大な暴力活動がますます多く起きていることだ」

さらに章氏はこう付け加える。「私は、中国の経済の失敗を再三に強調している。工業生産率が下がり、車や住宅の購買力も下がり、中国経済は今、一つの転換期を迎えている。私たちは近く、不景気による人々の不満が表面化するのを目撃するだろう」

章氏は、人々の中国観の変化についても言及する。「一年前まで、世間は私の中共崩壊論を過剰、または誤りだと考えていたかもしれないが、現在は少ない。なぜならば今、中共の直面する諸問題についての議論は盛んに交わされ、社会に対する危機感が日増しに強まり、中国の問題が世界に与える影響を知っており、これを懸念しているからだ」

来年開催される中共18大以降、中央内部における政治改革などの可能性について、章氏は次のように見解を述べた。「中共の次期指導者らは政治改革などの問題を意識し、この問題も議論されているが、しかし彼らは(解決策を)実行しえないはずだ。習近平が経済などの中国の諸問題を解決するのは難しいだろう」

中国は今後、何の形式でどのような変革が行われるかについて、章氏は次のように語った。「私は体制の失敗を予測できても、その後何が起こるかを予測できない。中国の歴史を振り返ってみればわかるように、政治政権がある権力者から次の権力者へ代わる過程において、常に混乱と動乱が伴う。つまり、一つの時代が終わった際、毎度暴力が伴うのである。あるいはこれこそ、未来への一つの答えになるかもしれない。しかしやはり私は中国の未来を予測できない。なぜならば、世界が変化し中国も変化しているからだ。とはいえ、私たちは中国の転換期における社会的動乱に備えておくほうが良いだろう。