<上海万博>小学生もベビーカー 「裏ワザ」横行で、優先ゲート相次いで閉鎖

2010/06/08
更新: 2010/06/08

【大紀元日本6月8日】開幕から約1か月が経過した上海万博では、ニセ身障者、ニセ赤ちゃん、高齢者の大家族付き添いなどの行列回避「裏ワザ」が問題となり、一部のパビリオンが優先ゲート利用の一時閉鎖に追い込まれている。シンガポール中国語紙「聯合早報」が報じた。

スウェーデン館は数日前から「優先ゲートは閉鎖されました」との看板を掲げた。閉鎖前には、1日2万人の来館者のうち、約4千人が優先ゲートから入館していたという。

同館の規定では優先ゲート対象者の付き添いは最大2人までとしているが、1人の高齢者に9人の家族が付き添い、強引に優先ゲートから入り込んだこともあるという。「良い方法が見つかるまで、しばらく優先ゲートを閉鎖するしかない」と同館の職員は話した。

スペイン館の巨大赤ちゃんロボットの参観者には巨大「赤ちゃん」が集まる。同館は優先ゲートのベビーカー利用者を2歳以下と限定しているが、元気に遊び回る7、8歳の子供も、ゲート付近で親に無理やりベビーカーに乗せられ、ゲートの通行パスとされている。また、他人の子供を一時的に「拝借」してベビーカーをレンタル、無事入手したベビーカーに荷物を載せ優先ゲートを突破することもしばしばあるという。しかし、その一方で、本当にベビーカーを必要とする人にはなかなか手に入らないでいる。

そのため、スペイン館の優先ゲートの利用者は万博史上最高の1日1万人の記録となった。

さらに、身体障害者を装い、車いすで入館したあと、元気に車いすから立ち上がり、スタスタと歩くニセ身障者など、行列回避の悪智慧が炸裂。

台北館では数日前から、優先ゲートの利用者に身障者手帳や70歳以上であることを証明する身分証明書の提示を義務付けている。

万博側に統一規定がないため、「ゲート閉鎖」や「対象者を絞る」など、各国パビリオンが対応に追われている。

報道に対する中国国内読者の反響は大きい。「中国人の面子は丸つぶれだ」、「5千年の文明はどこへ行ったやら」、「幹部たちはいつだって優先されるから、我々もたまには優先ゲートを使って何が悪い」とモラルの低さを嘆いたり、揶揄したりするコメントがネット上で飛び交う。

(翻訳編集・張YH)