【大紀元日本7月5日】河北省警察当局はこのほど、全国を震撼させる黒社会集団を摘発した。この闇社会グループは、唐山市で各種の銃器類のほか、警察の使用する催涙弾及び弾丸を入手しており、この中には軍用の装甲車等までもが含まれていた。報道によると、この闇社会グループが脅し取った被害総額は8億元に上るという。世論は、なぜ、軍用の装甲車が公然と民間に流され、金銭の恐喝に使用されたのかについて疑問を持っている。米国VOAは、中国政府への闇社会の浸透について、ホットライン論壇に寄せられたリスナーの発言を紹介した。
広東省番禺の黄さんによると、この事件は、闇社会勢力と軍の癒着の反映であり、氷山の一角に過ぎず、中国の各軍区に闇社会が浸透している可能性があるという。彼の分析では、軍の権限が至上で、地方の公安が口出しできず、このために軍・闇社会の癒着が猖獗を極めているという。今回の事件が明るみに出た後、黄さんは、公安部門の治安維持能力に対する信用が低下したという。黄さんは、中央政府が、調査終了後に真相を全て公に説明し、国民の安全感を取り戻すことを希望している。
広東省茂名のリスナーである陳さんの分析によると、事件は、中国の典型的な、金銭・権利の取引の一例であるという。事件で逮捕された首謀者の一人である、唐山市華雲集団理事長の楊樹寛は、もともと無業遊民であったが、後に唐山市政治協商委員、全国に名の知れた郷鎮企業家、河北省の非公有制企業の傑出した人物等の肩書きを持つに到り、唐山市の政界、ビジネス界の有名人となっていた。
陳さんによると、お金さえ払えば、闇社会の人間も身分を変えることができ、多くの官位を買って合法的な商人になることができる。今回の唐山市闇社会の事件においては軍の癒着が疑われているが、最近発生した山西省の奴隷労働事件と性質は全く同じであり、闇の勢力が政府の保護を受け、その行為を黙認されてきたものである。
広州の謝さんはこの考え方に同意している。彼によると、中国において、闇社会は、特に公安系統において、既に深刻なまでに浸透しているという。謝さんの分析によると、今回の事件における装甲車は、軍の予備役部隊から流れた可能性が高いという。
近年、国務院が、記者発表会において、中国の闇社会の問題は、境外の香港やマカオから流入したものである旨の説明をしたが、彼はこれに同意していない。
謝さんは、中国大陸本土で発展した闇社会の勢力は膨大であり、現在の治安情勢を非常に深刻なものにしており、このために、胡錦濤・温家宝ら指導者の関心を集めていると語っている。彼の予測によると、山西省の奴隷労働事件発覚後、中央は、政治・法制系統に浸透した闇社会勢力の取締まりに大きく力を入れるという。
潮州の林さんもまた、中国の闇社会は、内生的に発展してきたものであるという考えに同意している。彼によると、潮州の闇社会の勢力の猖獗ぶりもまた深刻であり、香港の闇勢力の手助けを必要とはしていないという。
広西省玉林の李さんもまた、辺境地区において、こうした政府と闇社会の癒着ぶりにますます遠慮がなくなっており、公安と闇社会の区別をつけることが難しく、治安の正義がすっかりなくなってしまっていると指摘している。
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