米教育省が公開したデータによると、連邦政府の助成を受けるアメリカの大学のうち、ハーバード大学が中国を含む外国から受け取った資金は最も多く、総額約45億ドルに上った。取引件数は7089件で、このうち6億3400万ドルは、米政府が「懸念国」と位置付ける国から提供されたものだった。
米上院情報特別委員会のトム・コットン委員長は、リンダ・マクマホン教育長官に書簡を送り、中国共産党(中共)当局からアメリカの高等教育機関に流れる巨額の資金について調査するよう求めた。
コットン氏は書簡で、「制裁対象となっている中国の組織との数百万ドル規模の取引が、ほかにも報告されていない可能性を懸念している。そのため、アメリカの大学と中共との資金面での関係を、より厳格に調査するよう求める」と述べた。
ハーバード大学は、現時点でコメントを発表していない。
トランプ2期目政権は、アメリカの大学に対し、外国資金の出所を開示するよう求めてきた。1月2日には「高等教育法第117条・外国贈与および契約報告ポータル」を開設し、直近の報告期間には、大学による報告件数が過去最多となった。
コットン氏によると、教育省のポータルサイトで公開されたデータでは、連邦政府の助成を受けるアメリカの大学が中国から受け取った資金は、総額68億ドルを超えていた。このうち3億ドル以上は、制裁対象となっている組織から提供されたという。
ハーバード大学が中国の団体や企業から受け取った資金は、6億3千万ドルを超えていた。この中には、中国の海外人材招致計画に関与する機関からの41万8千ドルの寄付や、中共の軍事活動を無許可で推進したとされる組織からの42万ドルが含まれている。
一方、ハーバード大学には中国以外の懸念国からも資金が提供されていた。ベネズエラからは330万ドル、ロシアからは75万ドルを超える資金を受け取っていた。
懸念国とは、米政府が国家安全保障や外交政策、国民の安全を損なう行為に関与していると認定した国を指している。
中共関連の資金は、ハーバード大学以外にも広く提供されている。
米政府が懸念対象としている上位5者の資金提供者のうち、4者は中国の組織で、全米各地の大学に計約1億1900万ドルを提供していた。
4者は、北京理工大学、中国国際航空、華為技術、中国海洋大学である。
米高等教育法第117条は、高等教育機関に対し、外国からの資金を含む25万ドル以上の寄付や契約について、教育省への報告を義務付けている。報告内容は一般に公開される。
しかし、教育省はこれまで、公開ポータルサイトに寄付総額のみを掲載し、寄付者の身元は明らかにしていなかった。トランプ政権は2025年末からポータルサイトの改修を進め、外国資金の出所をより詳しく確認できるようにした。
マクマホン教育長官は当時、声明で「アメリカの納税者から資金提供を受ける大学には、海外との資金関係を米政府と米国民に全面的に開示する道義上、法律上の義務がある」と述べた。
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