中国のスパコンがハッキング被害か ミサイル設計図が闇市場に流出の疑い

2026/04/14
更新: 2026/04/14

米メディアの報道によると、中国共産党の「国家スーパーコンピュータ(スパコン)」がハッカー攻撃を受けた疑いがあり、国防や先端研究に関する大量の機密情報が流出したという。その中には国家機密やミサイル設計図なども含まれており、インターネット上で数十万ドルで売りに出されているとみられている。この事件は国内外で大きな注目を集めている。

CNNの4月8日の報道によれば、攻撃の標的となったのは「国家スーパー計算天津センター」の可能性が高いとみられている。同センターは中国で最も早い時期に設立されたスパコン施設の一つで、長年にわたり先端研究機関や国防関連機関へ計算サービスを提供しており、顧客数は6千社を超えている。今回流出したデータの規模は約10ペタバイトに達し、中国史上最大級の情報流出事件の一つになる可能性があると指摘されている。

報道によると、「Flaming China」という匿名のアカウントが、今年2月6日にTelegramで一部データのサンプルを公開し、完全なデータベースを数十万ドルで販売すると掲示していた。取引は暗号通貨での支払いを要求していた。

現在流通しているサンプルから見ると、データは航空宇宙工学、軍事兵器開発、バイオインフォマティクス、核融合シミュレーションなど高度な機密分野を含み、その出所は中国航空工業集団、中国商用飛機公司、中国国防科技大学など「最上級組織」にまで及ぶ。文書の一部には「秘密」と記されたものがあり、航空機、潜水艦、極超音速機、ミサイルの設計図などが含まれているとされる。

このハッカーと接触し、データサンプルを確認したというネットワーク専門家はCNNに対し、「ハッカーがこのスパコンピに侵入する過程は、それほど困難ではなかったようだ。数か月にわたり大量のデータを盗み出しても、発見されなかったようだ」と語った。

しかしCNNは同時に、現時点ではデータの出所や真偽を完全には確認できていないとしながらも、複数のサイバーセキュリティ専門家による初期分析では、流出したデータは本物だったとしている。

台湾国防安全研究院の沈明室研究員の分析によれば、現段階ではハッカーの正体を特定するのは困難であり、国家レベルのサイバー攻撃、委託を受けたプロのハッカー、さらには内部関係者や民間ハッカーなど、あらゆる可能性を排除できないということ。

沈明室氏は、「しかし、どのような形であれ、中共がこのような極めて高い機密データを保管している機関やシステムがハッキングされてしまったという事実は、中国側のサイバーセキュリティおよび情報防御能力に明らかな欠陥があることを示している」と述べた。

沈氏はさらに、ハッカーがネット上でデータを取引しているとはいえ、情報の真偽はまだ不明であるため、外部が判断する際には慎重であるべきだと指摘した。

「もしこれが本物であれば、これほどの機密資料が盗まれたということの公表は、中共に警戒心を持たせ、防御を強化させる一方で、ある種の抑止効果をもたらす。つまり、つまり、お前たちの秘密はすでに把握している。君たちのシステムや兵器、さらには核兵器の能力や限界まで、すべて熟知している。ですから軽率な行動は取らないほうがいいという警告を発している」と語った。

同氏は、もしこれらのデータが本物であり、外国勢が入手した場合、その購入者が国家レベルの組織である可能性が高いと考えている。これにより中共の兵器性能や弱点を分析し、早期に対抗手段を取ることができるだろうと述べた。その場合、中共側は該当兵器システムの調整、あるいは再構築を迫られる可能性があるという。

一方、事件全体の影響について台湾国防安全研究院国家安全研究所の若手研究員、楊一逵氏は、より慎重な見解を示した。この事件が中国全体の国家レベルのサイバーセキュリティ体制に深刻な影響を与えるとは限らないと考えている。

「現時点では単独の個別事件にとどまる可能性が高く、今後の推移を見守る必要がある。ネット上にいわゆる機密軍事情報が現れた際には、常に高い警戒を保ち、敵対勢力がこのような情報公開を利用して認知戦や心理戦を仕掛けたり、あるいは罠として誘導したりすることを避ける必要がある」と指摘した。

楊氏はまた、仮にデータ漏洩が実際に起きていた場合、それは該当する計算センターのサイバー防御に明確な脆弱性があることを示していると指摘しました。ただし、データの真偽が不明な現時点では地域の安全保障情勢への直接的な影響は限定的であり、域内の他の関係者もこの情報だけで軽率な行動を取ることはないだろうと述べている。

CNNは、もし事件が事実であるならば、中共が米国との間でAIやハイテク分野の主導権を競う中で、同国の技術インフラに深刻な脆弱性が存在する可能性を示しているとしています。サイバーセキュリティの専門家も、中共当局や企業のシステムにおいてサイバーセキュリティ問題が長年にわたり存在していることを認めている。

実際、中共当局も近年、度々サイバーセキュリティの課題を認めている。中共が発表した「2025年国家安全白書」でも、「ネットワークおよびデータセキュリティの強化」が重点目標の一つとして掲げられている