上海の地下鉄で、乗客がトイレに行くためだけに顔認証を求められたとして、物議を呼んでいる。個人情報の流出リスクを不安視する声も広がっている。
問題となったのは、上海地下鉄13号線と11号線が乗り入れる隆徳路駅である。この駅では、トイレが改札の外にあるため、利用客はいったん改札を出なければならない。
中国メディアによると、女性乗客の張さんは、乗り換え中にトイレへ向かった際、駅員から顔認証による登録を求められた。駅側は「戻る際に再び顔認証を行えば、出入りを相殺し、余分な運賃は発生しない」と説明したという。
しかし張さんは、「トイレへ行くだけで顔情報を登録させられるのは不安だ」と違和感を訴えた。「人の顔は重要な個人情報だ。こんな場面で使うべきではない」と話している。
上海地下鉄側は、これは二重課金を防ぐための措置であり、顔情報は保存せず、他の目的にも利用しないとしている。
だが、利用者の不信感は消えていない。ネット上では「ただトイレに行くだけなのに、なぜ顔認証が必要なのか」「顔情報が流出したらどうするのか」といった疑問の声が相次いだ。
中国では近年、防犯や治安維持の名目で、街中や駅、商業施設などに大量の監視カメラを設置し、顔認証システムも急速に広がっている。一方で、「便利さ」を理由に個人情報の収集範囲が広がり続けていることに、反発する市民も増えている。
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