「数日のうちに攻撃の範囲と激しさが増す」 ルビオ米国務長官 対イラン攻撃の激化方針を表明 

2026/03/04
更新: 2026/03/04

米国および同盟国によるイランへの軍事対応が新たな局面を迎えている。マルコ・ルビオ米国務長官は3月3日、記者団に対し、イランのイスラム政権に対する軍事攻撃について「今後数時間から数日のうちに攻撃の範囲と激しさが目に見えて増す」と述べ、作戦のさらなる強化方針を明らかにした。

ルビオ長官は、米国とイスラエルの軍事力がイラン政権の軍事基盤の解体を進めていると説明し、世界で最も強力な二つの空軍が作戦を遂行する中で、攻撃の規模と強度の変化が明確に現れるとの見方を示した。

こうした中、イスラエル空軍も同日、「空軍は現在、イランのテロ政権の発射施設、防衛システム、その他のインフラに対する大規模な攻撃の波を開始した」と発表した。

イスラエル国防軍(IDF)はイランの主要な核開発拠点とされる「ミンザデヘイ(Minzadehei)」施設を破壊したと発表した。軍報道官によると、この施設は昨年の攻撃後にイランが核開発計画の一部を地下に移転させた場所で、昨年6月に実施された以前の攻撃は「イラン政権の軍事的核能力を低下させるための取り組み」であったとしている。

米国とイスラエルによる合同攻撃の開始以降、世界の原油と石油製品の約5分の1、日量およそ2千万バレルが通過する要衝ホルムズ海峡の航行量は急減した。海上保険会社が同海峡を通過する航海の補償を停止した影響で、前週から交通量は80%以上減少している。アナリストの間では、海峡が正式に封鎖されなくても、保険撤退とリスク回避の動きだけで事実上の封鎖状態が生じる可能性があるとの指摘が出ていた。

こうした状況を受け、トランプ米大統領は3月3日、必要に応じて米海軍がホルムズ海峡を通過するタンカーの護衛をできるだけ早期に開始する可能性があると表明した。さらにトランプ大統領は、米国国際開発金融公社(DFC)に対し、湾岸地域を通過する海上貿易、とりわけエネルギー輸送を支援するため、政治的リスク保険や財政保証の提供を開始するよう指示した。トランプ大統領は「米国は何があっても世界へのエネルギーの自由な流れを確保する」と強調した。

この発表を受け、原油市場の動きにも変化がみられた。米国の原油指標(WTI)価格は一時最大8%上昇したが、その後は上昇幅を縮小し、1バレル約72ドル(約1%高)で推移した。トランプ大統領は、原油価格は当面高止まりする可能性があるものの、イランでの軍事作戦が終了すれば以前よりも低下するとの見通しを示した。

一部ではインフレ再燃への懸念も指摘されているが、専門家は、米国が主要なエネルギー生産国となった現在、原油価格の上昇が経済成長やインフレに及ぼす影響は、半世紀前ほど深刻ではないと分析している。

また、トランプ大統領はイランの戦後体制についても言及した。亡命中のレザ・パフラヴィー元皇太子については「現時点で特に検討していない」と述べ、イラン国内で支持を集める人物が将来の指導者として浮上する可能性に言及した。一方で「検討していた人物の多くがすでに死亡している」とも語り、旧体制と変わらない人物を新政権の中枢に据えることには慎重な姿勢を示した。

トランプ大統領は、まずは軍事的な決着をつけることが優先されると強調したうえで、イラン国民に対し「現在は極めて危険な状況だ」として、現時点での抗議活動は控えるよう警告している。