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ギャバード氏 国家情報長官として米上院が承認

2025/02/15
更新: 2025/02/15

元下院議員のトゥルシー・ギャバード氏が、米上院により国家情報長官の職に承認された。ギャバード氏は2月12日に52対48の投票で承認され、大統領執務室で宣誓した。同氏は直ちに国家最高の情報機関の責任者としての職務を開始する。

この承認は、ギャバード氏の資格と判断力をめぐる数週間にわたる激しい議論の末に行われた。両党の議員たちは、ギャバード氏の情報機関指導能力に疑問を呈したが、最終的には党派に沿って投票した。

主要な民主党の情報関係者たちはギャバード氏の指名に反対票を投じた。ギャバード元下院議員が敵対的な外国勢力に好意的な発言をしてきた経歴が、重要な情報問題を見分ける能力に疑問を投げかけるとしている。

これらの批判は主に、ギャバード氏が「NATOがロシアのウクライナ侵攻の原因である」と示唆したことや、「シリア内戦で化学兵器が使用されたかどうかを疑問視した」経歴に集中している。

マイケル・ベネット上院議員(民主党-コロラド州)は、ギャバード氏の公務を評価しつつも、同氏が政治および国家安全保障の問題で判断力の欠如を示したと考え、同氏の指名が最終的に国の情報機関を弱体化させると述べた。

ベネット氏は上院の議場で次のように述べた。「彼女は、米国の利益を支持する機会があるたびに、繰り返し繰り返し、我々の敵対国の利益を選んでいる」

対照的に、上院の共和党議員は、情報機関内の根強い官僚階級に立ち向かうギャバード氏の意欲を称賛した。彼らは、この官僚階級がアメリカ国民の最善の利益のためにあまりにも働いていないと見ている。

ジョン・チューン上院議員(共和党・サウスダコタ州)は次のように述べた。「トゥルシーはアメリカの歴史のこの重要な時期に、すべてのアメリカ人を守ることに尽力するだろうと確信している」「情報機関は、その中核的使命に再び焦点を当てる必要がある。それは情報収集と、その情報の偏りのない分析を提供することだ」

ギャバード氏は、今後監督することになる様々な情報機関を頻繁に批判してきた。最初の承認公聴会で、情報機関を「官僚的な任務の拡大と帝国主義的拡張」と非難している。

ギャバード氏の指名は、民主党と共和党の両方から厳しく精査された。両党は、ギャバード氏が、物議を醸している監視法の廃止を望んでいることと、ロシアに逃亡する前に米国の情報機関や国防省のサーバーから100万件以上のファイルを流出させた情報契約業者エドワード・スノーデンを称賛していることに懸念を表明した。

上院情報特別委員会のメンバーは、スノーデンを概ね「裏切り者」と特徴づけ、監視法はアメリカ人の市民的自由にリスクをもたらす可能性があるにもかかわらず、国家安全保障にとって恩恵であると述べた。

ギャバード氏は委員会に対し、大統領から指示されない限りスノーデンを赦免しないと保証したが、ギャバード氏自身がヒラリー・クリントン元国務長官を含む元高官から裏切り者と呼ばれたことがあるため、スノーデンを「裏切り者」と表現することに抵抗があると述べた。

その代わりに、ギャバード氏は、政府が大規模にアメリカ市民をスパイするためにテクノロジー企業の協力を求めていた、それまで知られていなかった監視プログラムを暴露したスノーデンの成功を支持すると述べた。

「過去の私の発言は、あの漏洩で暴露された悪質かつ違法な監視プログラムを反映したものだ」と彼女は述べた。

同様に、外国情報監視法(FISA)の702条を廃止すべきだという彼女の信念について追及されたとき、ギャバード氏は自身の立場を再考し、現在ではこの法律が国家安全保障にとって「不可欠」であると考えていると述べた。

FISA 702条は、FBIが2020年12月から2021年11月にかけて、令状なしにアメリカ人のデータを340万回以上要求するという悪用で悪名高い。先月、連邦裁判所の判事は、この監視プログラムから得られた情報の令状なしの捜索は違憲であると判断した。

そのため、ギャバード氏は現在FISA 702条が国家安全保障にとって不可欠なツールであると信じているものの、情報機関にあまりにも自由な裁量が与えられており、その行動が本来の目的を損なっていると指摘した。

「長年にわたり、欠陥のある、不十分な、あるいは武器化された情報が、高い代償を伴う失敗を招き、国家安全保障および憲法に記された神から与えられた自由を損なう結果を招いてきた」「アメリカ国民の安全と自由を守ることは、党派を超えたリーダーの責務だ」とギャバード氏は先月の委員会での証言で述べた。

エポックタイムズ特派員。専門は安全保障と軍事。ノリッジ大学で軍事史の修士号を取得。