中国広東省梅州市にある公立病院が最近、深刻な財政問題により診療停止になったことがわかった。中国メディアによると、「同院は職員の給料などを10か月間も支払っておらず、今後破産申請をする予定だ」という。
同院に勤める職員は先月24日、「2日前に病院から突然、退職を求められた。それまでは何の通知もなかった。今年は給料もあまり支払われていない」と明かしている。
病院は2023年に入ってから職員の給料をほとんど支払っていないため、多くの医療スタッフが苦しい生活を強いられているという。
公開情報によると、問題の病院「嘉応学院医学院付属医院」は2009年に設立した市の中規模の総合病院で、病床数は400床。2023年7月時点の職員在籍数は240人だ。現在、職員たちはこれまでの給料をもらえないばかりか、失業に直面している。
中国の公立病院の収入源は主に医療保険基金からの支払い、患者からの支払い、財政補助金の3つとなっている。今回の病院破産から浮き彫りになったことは、現地政府の財政状況も楽観視できないことだ。
中国メディア「九派新聞」によれば、近年、中国では総合病院の破産が相次いでおり、今年8月「懐遠荊塗医院」や昨年5月「浙江省長興第二医院」も病院が破産申請をしていた。
病院破産のトピックスには各地のユーザーから「うちの地元の病院も危ない」とするコメントが多く寄せられている。
河南省のユーザーは「地元の人民医院や中医院もそろそろ破産する、10か月間も給料を払えないでいるんだ」と明かしており、浙江省のユーザーも「うちの地元にあるトップクラスの2つの公立病院も、今年第二四半期からはボーナスを払えなくなった。別の地元の民営病院もこれまでは経営者の別稼業に頼って生き延びてきたが、そろそろ潰れそうだ」と書いている。
江西省のユーザーも、「いまは倒産する病院が本当に多い、給料を払えない状態だ」
多くのユーザーが口にするのは「いまは定年まで働けるかどうかの問題だけではない、私が定年するまで職場がまだあるかどうかの問題がある」
という言葉だ。この言葉は類似話題の際に必ず誰かが口にしており、生存競争が激しい現代中国を表しているため、「流行語」になっている。
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