20日夕方から21日午後にかけて、明らかな気象的な影響がないのに、中国各地で突然、「海水浸入」の現象が発生した。
この異常現象は河北省、遼寧省、山東省、江蘇省、天津市など中国の南から北の各地で見られ、一部の海沿いの町は海水に包囲され、水深が大人の腰まで達するところもあり、大きな被害が出ている。
この現象について中国気象台の専門家は、「天文潮(月や太陽の引力によって起る潮汐)と関係がある」というが、専門家の主張に「納得できない」という声も多い。
「同時期に世界の他の地域では、同様の現象は観測されていないし、世界をみまわしても前例がないことだ」と、「つまり、中国だけだ」と中国共産党の官製メディアも認めるほどの異常さに、「地震などの予兆か」と市民の不安は広がるばかりだという。
今回の異常な増水は、勢いも良く、また長時間に及んでいる。渤海(中国北部・遼東半島と山東半島の間にある内海状の海域)の沿岸では約1メートルの異常増水が20時間以上続いたと中国メディアが報じている。
21日、遼寧省盤錦市では一部の道路が深刻な浸水被害を受け、車は冠水し、住民は自宅の屋根あるいは高所への避難を余儀なくされていた。同市の市民は中国メディアに対し、「これは過去数十年の間になかった現象だ」と話している。
(「海水浸入」中の遼寧省盤錦市、2024年10月21日)
(「海水浸入」中の天津市、2024年10月21日)
(「海水浸入」中の河北省唐山市、2024年10月21日)
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